差別禁止条例

【特集 兵庫県下での条例制定の取り組み】 明石市、篠山市、宝塚市で 「手話言語条例」「差別解消条例」について動き出す!!

【特集 兵庫県下での条例制定の取り組み】

明石市、篠山市、宝塚市で

「手話言語条例」「差別解消条例」について動き出す!!

障問連事務局

【はじめに】

○明石市では6/28フォーラム開催を受け、来年度からの「手話言語等条例」の制定、さ来年度からの「障害者差別解消条例」の制定を記者発表。

○篠山市でも来年度から「手話言語条例」の制定のため検討委員会を設置する。

○宝塚市では、障問連として7/3宝塚市長に面会、宝塚市の障害者団体により「障害者権利条例」制定に向けたフォーラムが8/9に開催される予定。

以上のように県下自治体での動きが活性化しています。しかし重要課題として取り組んでいる、兵庫県での条例制定は具体化していません。県/障害福祉審議会の分科会を終え、全分科会資料や傍聴した事を踏まえ、障問連(特別委員:藤原久美子)として意見書を6月末に県に提出しました(後日、ホームページに掲載します)。審議会は次回、9月に開催されます。「審議会はあくまで計画策定の検討の場であり、条例に関する議論は馴染まない」と分科会で当局は回答していましたが、他府県では、計画の中にきちんと「条例を制定する」と盛り込まれる例もあり、計画の中に書きこむのか、審議会意見として取りまとめるのか、いずれかが実現できるように取り組んでいきたいと思います。

 

【手話言語等条例】

「手話言語条例」については障問連として取り組めていませんが、継続して「手話通訳」に関して県ならびに神戸市に要望してきました。「手話言語条例」は、「障害者基本法」において、「すべての障害者に意思疎通のための手段について確保と選択の機会拡大が図られるもの」と規定された事を背景とし、「ろうあ協会」の方々による精力的な働きかけにより実現へと動き出しています。

今年2月27日第322回県議会では、丸尾牧県会議員(尼崎選出)から手話言語条例に関する質問が出され、井戸知事が以下のように答弁していますので紹介します。

 

知事(井戸敏三)  手話言語条例の制定について、私からお答えいたします。
手話は、聴覚障害者の意思疎通手段としての歴史と文化を持つ言語であります。その普及と啓発を図るため、従来から聴覚障害者情報センターを設置して、手話通訳者、要約筆記者、盲ろう通訳介助員の養成を行ってきました。また、併せて手話通訳の講師の養成、そしてこれらの派遣なども実施しています。また、県が率先行動として、県主催のイベントにおきましては、手話等の情報配慮支援を行っておりますし、管理職員を対象とした手話研修など、手話の普及推進にも取り組んでいます。
平成26年度には、手話を使う必要性の高い医療機関、公共交通機関など、公的機関等の職員を対象とした手話講座に取り組んでまいります。併せまして、小中学校における手話学習の一層の推進を図るという意味で、実践事例の紹介や講師となる人材情報の提供を行うことにいたしました。
平成23年に改正された障害者基本法では、手話を言語と明記し、法律上の位置づけを行っています。全て障害者は可能な限り言語――手話を含む、その他の意思疎通のための手段についての選択の機会が確保されるとともに、と書かれております。また、平成26年度中に閣議決定される予定の、「障害者差別解消法の基本方針」においても、手話を含めた意思疎通に関する具体的手段についての検討が行われております。
手話を普及する方法として、手話言語法や条例の制定も選択肢の一つと考えられますが、既に制定されておりますこのような障害者基本法や、障害者差別解消法と重複するといった課題もあります。また、点字など他の意思疎通手段との均衡をどう考えるか、検討が必要です。そのため、県としては、まずは条例化という形式をとるよりも、実質的なその普及を図ることが肝要との見地から、26年度には手話に関する事業を拡大したものであります。状況によりまして、さらに検討を加えてまいります。

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