国/県の制度

平成27年度からの「ひょうご障害者福祉プラン」「兵庫県障害福祉計画」 の改定

~平成27年度からの「ひょうご障害者福祉プラン」「兵庫県障害福祉計画」

の改定に向け、「障害福祉審議会」での中味ある審議を求めます~

障問連事務局

 

○「障害福祉審議会」について

2/25に県障害福祉部局と折衝を行い、そして3/4には障害福祉審議会を凪・栗山が傍聴した。

折衝で大きな課題になったのが、同審議会に新たに「当事者部会」を設置するとの回答について、新年度を控えての進捗状況を聞き改めて障問連からの要望を行った。担当部局は、「・・・福祉審議会も単年度予算で、来年度の事は予算も決定していない段階では何も決まっていないので、何も言えない」と回答。そして「行政当局から福祉審議会は独立しており、審議会で基本的な重要な事は決めるのではないのか?」と聞くと、「そういう方式もあるが、兵庫県は『報告して承認方式』を取っている」と回答。この回答だけでも県障害福祉施策が行政主導で審議会が形骸化している事が明らかになった。今回の審議会事自体が1年半ぶりの開催である。

しかし、3/4審議会の傍聴に行くと、配布資料には、「審議会の検討体制」として以下報告されている。

「障害者基本法において、都道府県障害者計画の策定等に当たっては、審議会その他の合議制機関(本県における障害福祉審議会)の意見を聞く事とされている。一方、障害者基本法第36条において、当事者意見を聴取し障害者の実情を踏まえた調査・審議を行う事ができるよう、委員の構成に関する配慮義務が規定されている」とし、その上で・・・

「概ね10名程度の障害当事者(団体)の意見を聴取する必要があると考えており、現在の障害当事者(団体)6名に加え、新たに5名程度の障害当事者(団体)を特別委員として任命する事を検討している

審議会でも、この具体的な中身について質問が出たが、担当部局は、「障害の範囲の拡大に伴い、『難病者』『発達障害』からの委員を任命する予定で、その他は決まっていない」と回答した。

→ 行政が全て用意し説明し、各項の具体的な中身について若干委員から質疑・意見が出されるという、旧態依然とした審議会であった。障問連組織からも「特別委員」になる人材は決めており、是非実現できるよう、5月連休明けにも、担当課である障害政策係との話し合いを実現したい。

 

○今後の「プラン」「福祉計画」の審議予定

ひょうご障害者プラン・・・根拠法=障害者基本法・・・施策に関する基本的な計画

期間・・・現在《平成22年~26年度の5カ年》 今後《平成27年~32年度の6カ年》

兵庫県障害福祉計画・・・根拠法=障害者自立支援法・・・福祉サービス等の提供体制の確保等

期間・・・現在《平成24年~26年度の3カ年》 今後《平成27年~29年度の6カ年》

 

→このように両計画とも平成26年度で終了するため、次期プラン/計画の策定は同時に両方を策定する事となり重要である。しかし、担当部局が示す「作業工程」には、審議会が今年10月の一回のみの開催、また、「施策研究会」としてテーマ別検討が5回。また圏域の自立支援協議会を活用した圏域の課題検討が1回開催され、来年の3月には改定方針が作成され、そして平成25年度内には障害者(児)実態調査が行われる。

→兵庫県の障害者施策の課題として、主要に以下列記する。

○地域格差・・・兵庫県は広く地域格差が大きい事、これは現行プランでも重要視されており、私たち障問連も施策要求だけでなく、県組織である以上もれなく各地域の実情をまず知り、その地域における加盟団体の組織化を図って行かなければならない。

○差別禁止条例・・・今後の国の制度動向でも、差別禁止法制定の可否は不明であるが、いずれにしても差別禁止の仕組みを具体化する県条例制定について、他府県の事例でも知事や市町の公約や決断もあるが、審議会で方向性を提示する事により実現した経緯もあり、兵庫県でも審議会が方向を出せば制定へと動き出す可能性はあり、大きなテーマである。

○教育・・・国における制度改革でも審議会である「制度改革推進会議」でも教育の問題は大きく取り上げられ、文科省とのせめぎ合い見行われた。兵庫県の審議会委員を見ても教育について「共に生きる」教育にこだわり発言できる人は散見されないため、私たちから積極的な提起が求められる。

 

以上のよう、是非、障問連から委員を送り出し、さらに平成27年度からは現委員の任期も終了し入れ替わる時期になるため、公募委員への積極的な申し込みも含め働きかけていきたい。特別委員については、当事者個人だけでなく当事者(団体)とも示されているため、団体として認知されれば、単に委員個人の意見だけでなく、障問連としての要望/意見をドンドン審議会に提出し、審議会自体を活性化していけるよう取組んでいきたい。

« »