優生思想

【署名のお願い】  旧優生保護法裁判神戸地裁で公正な判決を求める署名にご協力を!!

障問連事務局

 

旧優生保護法裁判の神戸地裁判決が8月3日に予定されています。前号ニュースでもお願いしましたが、再度、署名へのご協力をお願いします。

神戸地裁での裁判には聴覚障害者の2組のご夫婦、脳性麻痺者の女性、計5人の原告が提訴したが、昨年11月、判決を見ることなく亡くなられた。仙台、東京、札幌、大阪と原告敗訴を余儀なくされている。神戸地裁では何としても優生保護法は憲法違反であり国家賠償に除斥期間を適用せず、国家の謝罪と賠償責任を認める判決が下されることを強く願い、5月中込締め切りと期日は残り少ないですが、署名のご協力をよろしくお願いいたします。神戸地裁での原告5人の証言記録「私たちの思い~原告らの歩んだ人生」、藤井克徳氏の証言「優生保護法の犯した罪」、藤野豊氏の意見書「優生保護法の歴史と責任」が、本にまとめられています。

 

『国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち~優生保護法の歴史と罪』

頒価1000円

発行:優生保護法被害者兵庫弁護団/優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会

 

2019年5月、仙台地裁での初の判決を控え、毎日新聞社が旧優生保護法裁判に関して精力的な取材、全都道府県に対する調査も実施され、多くの事実が報道されていた。その中に以下の事実が報じられていた。

・「遺伝性精神薄弱」を理由に9歳の女児と10歳の女児が不妊手術(宮城県)

・毎年のように11歳の男女が不妊手術(宮城県)

・知的障害者施設で入所の条件として不妊手術の同意書を取っていた(山形県)

・精神薄弱児に対して、「診断医は誰でもよい」「本人や親権者の同意は必要としない」「保健所に積極的に申請書を提出すること」と行政が知的障害者施設に通知する。(北海道)

・「月経の始末もできない」との理由で10代の女性障害者が不妊手術。(神奈川県)

・仕事熱心で成績も優秀な男性が統合失調症を発症、半年後に症状が改善されたにもかかわらず断種手術の対象になった。(神奈川県)

・強制不妊手術の対象者を決める際に4親等以内の親族の性格や身体状況、嗜好等29項目の調査を徹底するよう保健所に通知。(北海道)

・優生保護法第4条「遺伝を防止するため」の手術費用は国負担だが、同12条「遺伝性でない場合」には、手術件数を増やしたい都道府県が「手術費用の負担が難点。補助金を支給すれば家族らの同意を得やすい」と補助金を県費で補助する規則を作成し実施。(神奈川県、兵庫県、福島県)

旧優生保護法裁判の原告の多くが、「何をされたのか分からなかった」「後で聞かされて初めて知った」との証言にあるよう、本人の同意を取るどころか、騙してでも手術を強制していた、厚生省通知に残る「欺罔」の実態が次々と明らかになっている。幼い9歳、10歳の知的障害児童への手術、入所条件として示される不妊手術、それをのまざるを得ない親子、なんと酷薄なことか。全国各地で1人も取り残さず強制的に断種するとの国家の強い意志、それに従う自治体、保健所が競って県費を投じても手術数を増加させたのだ。

(※上記の冊子 ぜひ購入ください。問合せは障問連事務局まで)

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