教育問題について
・障問連は、どんな障害児も地域校区で「共に生き学ぶ」ため、地域の普通学校への入学を実現するため、県内どこであろうと相談、応援に駆けつけます。
・障問連は、障害児の地域の学び場でもあった定時制高校の存続を求めます。しかし今春には阪神間で県立川西高校、同宝塚良元校、市立伊丹高校の定時制高校3校が募集停止されました。また2年後には高校の学区が大幅に改変され、学校選択が強調され、インクルーシブ教育とは逆行する動きが強まっています。
・全国的にも特別支援教育の開始から、ますます分離する傾向が強まっています(詳しくは2011年8月8日教育集会資料を参照下さい)。この兵庫県でも播磨地域、阪神地域に新たに特別支援学校が新設されています。この間の中央での障害者制度改革においても文科省の壁はとても厚い。粘り強く取り組んでいきます。
・加盟団体である「社会福祉法人えんぴつの家」理事長である松村敏明さんや障害者の親、教師が集い、毎月一回(基本、第四日曜)に「親のネットワーク・兵庫」が開催されています。
★最近の動向
◎差別禁止法と教育
制度改革の中で「基本法改正」においても教育・文科省との折衝が困難を極め、何とか「共に生きる教育」の文言が入った。そして制度改革とは別に文科省は中教審の中に「特別支援教育のあり方を検討する特別委員会」を設け議論してきた。その最終報告が7月末に中教審にて了承された。「共に生きる教育」「インクルーシブ」と謳われながらも、「現行の特別支援教育の推進がインク―シブ」との主張は変えていない。就学先決定の仕組みについても最終的に「市町教育委員会が決定する」とされ、むしろ「早期からの相談・個別支援計画」等、従来より選別が強化される恐れがある。しかし、障害のない児童に対しては一律に地域校区への就学通知が出され、障害児童のみ「異別の取り扱い」をされる事は権利条約に抵触するものであり、インクル議連からも改正案が出されている。今後、文科省は特特委最終報告と中教審での議論を受け、新たな就学の仕組みに関するパブリックコメントを募集し、法案化が見込まれているが、差別禁止部会でも教育に関するこの問題が論議されることになり、どう整合性が図られるのかも大きなポイントとなる。
8月 26, 2012