精神障害者

【精神障害】 神出病院虐待問題、その後の展開と市への要望

障問連事務局

 

神出病院問題のその後の動きについて、10月の新聞報道を時系列で整理しました。

 

この問題は、「元看護師らが精神疾患のある入院患者を虐待した」ことがきわめて問題であると同時に、こうした背後にある精神科病院特有の構造的な問題があると考えられます。院長の経営が独裁的であったこと、昨今の「行き場所がない」認知症患者が精神科病院に入院させられること、さらに、現在の障害者虐待防止法では、病院には虐待の通報義務はないことなどが挙げられます。この状態を放置すれば、長期入院患者が増え、ますます虐待が増えてくるだろうと推測されます。問題は神出病院だけのことではありません。

 

神戸市においては、1993年9月に湊川病院で、患者が暴行を受け重傷を負った事件もありました。障問連としても、神戸市交渉の場で、神戸市に対して、精神科特例の存在について、また院内が外部に相談することができないような「密室」になっていることについて、意見を求めたいと考えます。さらに、神戸市独自で市への通報を義務化することや、第三者機関の設置を要望していくと同時に、今回の虐待の神戸市としての責任を追及していきたいと思います。

 

 

 

■「院長独裁」神戸の精神科病院利益優先、患者退院させず

 

福井新聞 2020年10月17日 午後5時00分

 

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1186976

 

 

 

看護師らによる入院患者への虐待事件があった神戸市の精神科病院「神出病院」で以前働いていた看護師が共同通信の取材に応じ、「患者への不適切な身体拘束や隔離を医師が容認していた」「院長の経営が独裁的で、病院の利益のためベッドを埋めておこうと、患者を退院させなかった」などと証言した。

 

認知症患者の受け入れが増え、現場に余裕がなくなったことが拘束や隔離、虐待を招いた一因と指摘。神戸市の定期的な実地指導の際には、拘束を解いたり看護師の人数を増やしたりして、指導を免れていたことも明らかにした。

 

神出病院は取材に「再発防止の取り組みを進めることが信頼回復の近道」とした。

 

 

 

 

 

神出病院院長「精神保健指定医」取り消しへ 患者虐待事件

 

神戸新聞NEXT 2020/10/23 06:10

 

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202010/0013804784.shtml

 

 

 

神戸市西区の神出病院で元看護師らが精神疾患のある入院患者を虐待した事件で、神戸市は同病院の男性院長が持つ精神保健指定医の指定取り消しを求め、国に報告する方針を固めた。22日の市会福祉環境委員会で明らかにした。

 

精神保健福祉法は、精神保健指定医について、同法に違反した場合や職務で著しく不当な行為があった場合などに、厚生労働大臣が指定を取り消すことができると定めている。市保健課によると管理者である指定医はこれ以外にも、管理者責任を果たさず、患者の人権が侵害された場合も指定取り消しの対象になるという。

 

患者の行動制限や強制入院には指定医の診察や判断が必要。市は、同病院が患者4人を約2週間にわたって同じ部屋に閉じ込めるなど不適切な隔離をしていたことを監視カメラの映像で確認しているが、この病棟を担当していた指定医3人は市の聞き取りに「知らなかった」と話しており、市はこれらの指定医の責任を問うのは難しいとみている。

 

院長の指定取り消しは今後、市の報告を受けた厚労省が、審議会の答申を踏まえて判断する。指定を取り消された場合でも通常の診療行為はできるという。

 

同病院では、男性患者同士を無理やりキスさせたり、ホースやバケツで水や湯を掛けたりするなどの虐待行為をしたとして、元看護師の男ら6人が起訴され、3人が執行猶予付きの有罪判決、3人が実刑判決を受けている。(長谷部崇)

 

 

 

 

 

市が院長の「精神保健指定医」取り消し要請へ

 

サンテレビニュース 2020年10月23日13:20

 

https://sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2020/10/23/30174/

 

 

 

兵庫県神戸市の神出病院での入院患者虐待事件で神戸市が男性院長が持つ精神保健指定医の指定取り消しを求め、国に報告する方針を固めたことが分かりました。

 

神出病院を巡っては入院患者同士を無理やりキスさせたり逆さにしたベッドの下に閉じ込めたりするなどの虐待行為をしたとして元看護師の男ら6人が起訴され3人が執行猶予付きの有罪判決、3人が実刑判決を受けています。 さらに、神戸市が行った調査で患者4人をおよそ2週間にわたって1つの部屋に閉じ込めるなど不適切な隔離をしていたことも明らかになりました。

 

事件や調査内容を踏まえ神戸市は、院長が精神保健福祉法で定められた管理者責任を果たさず、患者の人権が侵害されたとして指定医資格の取り消しを求め国に報告する方針を固めたということです。

 

指定取り消しは今後、市の報告を受けた厚生労働省が審議会の答申を踏まえて判断します。

 

 

 

 

 

■神出病院事件受け転院など支援へ

 

NHK News WEB 10月27日18時53分

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20201027/2020010388.html

 

 

神戸市の精神科病院での虐待事件を受けて、市は、入院患者全員に対し、ほかの病院への転院を希望するか調査するなど支援を行う方針です。

神戸市西区の精神科病院「神出病院」では、おととしから去年にかけて、看護師ら6人が複数の患者に対し、虐待行為を繰り返していたとして逮捕・起訴され、全員が有罪判決を受けています。

神戸市は事件を受けて、不安を抱く入院患者や家族も多いとして、入院患者全員に転院を希望するかどうか調査するなど、支援を行うことを決めました。

こうした中、27日、神戸市議会は、病院の職員などが障害者虐待を発見した際に自治体への通報を義務づけるよう国に法改正を求める意見書を、全会一致で可決しました。

現在の「障害者虐待防止法」は、福祉施設や会社などに対しては通報を義務づけていますが、病院などは義務がないことから、意見書では「今回の深刻な事件を鑑み、虐待発見時の通報義務対象に医療機関も加えるべきだ」として、法律を改正するよう強く求めています。

意見書を起草した1人の山口由美市議は、NHKの取材に対し、「虐待の早期発見につなげる対策として、今回の意見書をまとめた。神戸市議会を上げて障害者の人権を守るという視点でさらに障害福祉の分野に取り組んでいきたい」と話していました。

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