介護保障

なぜ希望する介護支給量が認められないのでしょうか? 理由を明らかにすることを求め裁判を行います ~ ぜひご支援をお願いします!! ~

「重度な障害者も地域で自立した生活するため、必要な人には24時間介護を保障して欲しい!!」 私たちはその実現に向け、神戸市に対し長年にわたって要望してきました。しかし、支援費制度発足時には認められてきたことが、この10年間で徐々に神戸市の姿勢が後退しています。

 

◆なぜ必要な介護支給量が認められないの?

疾病等により障害が重度になったAさんは、自立生活するためには24時間の介護保障が必要です。Aさんは区役所に申請に行きました。しかし・・・

「認められません」

「一人で過ごせないんですか?」

「夜間はオシメをしてはどうですか」

・・・本人の尊厳を傷つけるようなことを言われ続けました。それでも毎年の更新時に細かく生活のプランを提出し、少しは支給量が増えました。しかし、希望する重度訪問介護の支給量は認められず、自費負担を強いられている状況が今も続いています。

毎年の支給決定を不服として兵庫県に不服審査請求を行い、今年の3月に初めて県から裁決書が届きました。「神戸市が決定した支給量では生活ができず違法とまでは言えない」と残念ながら却下されました。しかし、Aさん本人が希望するケアプランがなぜ認められないのかまで踏み込んだ判断は示されていません。そして私たちは今回、「本人が希望する支給量を認めなかった理由が書かれていない事はおかしい」事も併せて県に対して主張し請求しました。しかし、今回の兵庫県の裁決書には一切触れられていません。

 

◆行政手続法では「理由付記」は義務です!!

本人が希望する支給量を認めないなら、その理由を市町がきちんと説明すべきです。理由もなく認められなかったら当事者に絶望しか残りません。

「行政手続法」という法律をご存知でしょうか??

そこには「行政が請求した人に対して不利益な処分をする場合には必ず理由を書きなさい」と書かれています。しかし介護の支給量を認めない際には正式な理由は示されない事が放置されたままです。理由を聞いて「それなら仕方がないな」と納得できる場合もあるでしょう。また「その理由は間違っている」と思えば反論もできます。でも理由も何も伝えられなければ、考えようがなく諦めるしかありません。

「認めない場合には理由をきちんと書かないといけない」、そんな環境ができれば、行政もいい加減な対応ができなくなり、それを通じて、行政と本人がきちんと対話して合意形成が図られる、そんな当たり前の環境を私たちは強く求めています。誰も争いたくて争ってはいません。そんな支給量では生きていけない・・・ギリギリの思いなんです。

これまでにも「理由が無いのはおかしい」という裁判が全国各地でいくつが起こされましたが、総合支援法になって以降は初めて、そして『理由を書かない事はおかしい』、その一点に絞った裁判は初めてです。勝訴判決が出れば各地にも良い影響を与えます。皆さん、ぜひ支援をお願いします。

 

◆神戸市の課題~ガイドライン問題~

神戸市では重度な障害者の重度訪問介護の標準支給量は???

・186時間(1日6時間)

・区役所の裁量で279時間(1日9時間)

・・・こんな時間数で生活は到底できません。県内の他都市と比べても非常に低い状況です。その標準支給量も含めた「ガイドライン(支給基準)」の見直しを、神戸市は現在検討しています。私たちは粘り強く話し合っていますが、今までよりも細かい基準を作り、区役所が機械的に判定できるような仕組みになりそうです。当事者の状況や希望を反映できなくなる可能性が高く、一昨年度から、私たちは当事者が望むガイドラインの実現に向け取り組んでいます。

障害状況や家庭等の環境、本人の希望は多様です。それに対して、区役所担当者が機械的に細かい基準に従って支給決定されれば、困るのは当事者です。おまけに理由も示されなければ、障害の重い人の地域生活は実現できません。

 

◆みなさんへ ~ カンパのお願い ~

裁判には費用が掛かります。Aさんは介護の自己負担もありギリギリの生活です。貯金も底を尽きそうです。応援しようと思う皆さん、下記まで振込ください。

・個人   1口 1000円 ~

・団体   1口 5000円 ~

振り込んでいただいたみなさんには、裁判や介護保障問題の情報をお届けします。

 

(振込先)

郵便振替口座番号  00910-4-0209942

加入者名      障害者の介護保障を考える会

【障害者の介護保障を考える会:連絡先】

℡:078-641-6618    FAX:078-641-6632 (CIL神戸Beすけっと気付 星屋まで)

Eメール:kaigohosho@gmail.com

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