事業所交流会

【報告】 第16回事業所交流会報告

野崎泰伸(障問連事務局)

 

4月20日(土)13:30~16:30、神戸市勤労会館で第16回事業所交流会が開かれました。40名ほどの参加がありました。今回の事業所交流会は、細井清和さん(障害者の自立と完全参加を目指す大阪連絡会議執行委員)をお招きし、「障害者に関わる諸制度の動向を学ぼう」と題し、2018年度からはじまった新たな「共生型サービス」や「就労Bの報酬改定」などの制度改変や、新たに2019年10月からはじまる処遇改善加算を中心にお話しいただきました。

前半は細井さんの講演、「4月からの制度の仕組みはどうなるのか?」。レジュメに沿って、2018年度改定に関連して①65歳問題と共生型サービス、②相談支援事業の今後について、③ヘルパー派遣事業について、④その他の課題(就B、グループホーム、生活介護など)、2019年度改訂ポイントとして⑤10月からの新しい処遇改善、⑥相談支援従事者、サビ管、児発管の研修の再編、⑦その他(NPO課税問題、働き方改革など)を概説いただきました。仔細かつ込み入ったお話し、資料も駆使したお話しで、技術的な内容も多分に含まれるため、詳細をまとめることは紙数の関係でできませんが、法令の変化によって事業所も新たな対応に迫られることは間違いなさそうです。

後半は、司会の栗山和久さん(NPO法人障害者生活支援センター遊び雲)がコーディネーターとなり、田中義一さん(NPO法人生活支援研究会)からの助言をいただきながら、細井さんとフロアとの質疑応答を行いました。

まず、日中支援型グループホームについて、夜間支援体制加算/加配加算に関すること、報酬から見て大規模なグループホームには手厚い支援となり、グループホームの施設化への懸念、また、グループホームに頑張らせたい政策の意図が見て取れるとのことです。

同行支援について、通常2人ヘルプに入っている方に、3人目を同行支援で付けられるかという質問、これは無理だとのこと。他人介護料などを利用してくれとのこと。補足として、同行支援が受給者証に先に書けるようになり、雇う前に書けるメリットは指摘されました。また、違う事業所のヘルパーでも同行支援は使えるとのこと。

NPO法人の課税問題について、事業所の経営に大きな打撃になるという指摘。大阪ではほとんどの事業所が支払っているとのこと、会計士によっても是非がわかれるので、相談してほしいとのこと。

65歳問題に絡む介護保険問題に対しては、要介護認定は任意なので拒否してしまえば障害福祉一本で、問題そのものが生じなくなるので、そういう手もあるとのこと。

最後に、ヘルパーの処遇改善加算に関して、派遣事業は取らざるを得ないが、生活介護事業では取らない選択肢もあるとのこと。経済政策パッケージとして、介護職の全産業平均との収入の差を埋めようとしているだけの政府が厚労省に施策推進を行っているため、現場の声がないところでの処遇改善に過ぎない、とのことでした。

 

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