事務局より

【巻頭】 暑中、お見舞い申し上げます

栗山和久(障問連事務局)

この1か月、地震や水害が続きました。大雨災害による被害は県下でも少なからず発生し、被害に遭われた方に対し、お見舞い申し上げます。自然災害に加えての連日の猛暑、異常気象なのかと思わずにはいられませんが、社会で立ち起こる出来事も、また異常な事態が続きます。わずか1か月という極めて短期間に13人が死刑に処せられ、国際的な強い批判が起こっても、国そして世論も微動だにしない有り様。この秋には某政党の総裁選が行われ、報道によれば現職総理の続投の可能性が高く、暗澹とした気分に襲われます。

7月30日、遅くなりましたが兵庫県に今年度のオールラウンド交渉の要望書を提出しました。要望書前文の冒頭には、「神奈川県相模原市で発生した津久井やまゆり園での障害者殺傷事件から、本年7月で2年目を迎えます。同事件は優生思想が生々しく息づいている事を明らかにしました」と記しました。

7月23日、神奈川県では相模原事件から2年を前に追悼式が開催され、追悼の式典では安倍首相の追悼の辞を厚労大臣が代読、菅官房長官の追悼電報も読み上げられたと報じられています。首相や官房長官と同じ自民党の国会議員が、「・・・生産性がない者に税金を使うことに賛同が得られるのか」と極めて差別的な、まさに相模原事件の植松被告と同質の優生思想に基づく発言を堂々と行っています。毎日新聞社説(7/25)は、「・・・特定の少数者や弱者の人権を侵害するヘイトスピーチの類であり、ナチスの優生思想にもつながりかねない・・・安倍一強の長期政権下、社会で通用しない発言が自民党議員の中から後を絶たない。『育児はママがいいに決まっている』『がん患者は働かなくてもいい』など、その無軌道ぶりは共通している」と、同議員の発言は差別思考であり、「放置してきた自民党の責任の重い」と強く批判しています。

7月22日、「リメンバー7.26神戸アクション」の呼びかけにより、昨年に続きデモ行進が行われ、100数十人と昨年を上回る参加により開催されました。今号ニュースでは教育の課題、障害を理由とした定員内不合格への抗議の声を掲載しています。小さくともつながりあって抗して行きたいと思います。

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