【報告】 バリアフリー部会第3弾 5/12 北播磨地域~小野市に行く~
長岡彰子(バリアフリー部会)
当日は晴天に恵まれ、ちょうどいい気候で参加者(神戸等から13人、三木市経由で2人、地元小野市から2人)計17人が参加して開催できました。
県下各地でのバリアフリーチェックですが、今回は神戸方面から小野市まで、①神戸電鉄コース、②JRコース、③バスコースとグループに分かれ「交通アクセス」のチェック、そして小野市地元の障害者との交流という内容で行いました。それぞれのグループは定時の時間には集合でき、食事しながらの談話から、交流会へといい感じで入りました。小野市の当事者の人のお話しを聞きながら、神戸から行った者の意見も活発に出て有意義な意見交換ができました。
◇バリアフリーチェックから
①JRコース・・・粟生駅での乗り換えが3分しかなく、しかもJRの線路を渡って神戸電鉄に乗り換えるという、計画時点で大変だろうと予想されましたが、Hさんが1時間前にJR三宮駅で駅員にお願いしてくれたおかげで、発車時間を遅らせるなど駅員も配慮した対応により無事にクリアーできました。
②神戸電鉄コース・・・スムーズに行けました。新開地での乗り換えに、エレベーターを出た前方向では行けず、向きを変えて改札を抜けて、また改札を抜けないと電車に乗れないという不便さがありました。途中でN君がスロープを持った乗務員と乗ってきたのにはビックリしました。N君は、西神中央からバス、神戸電鉄に乗りかえでした。
③バスコース・・・N君は、小野駅でひまわりの絵のついたコミニュテイバスに乗ろうとしましたが、行き先が違い乗れませんでした。マイクロバスなので、大きめの車椅子や電動車椅子は、乗車無理だと思うのですが~「行き先が、そのコースなら乗れた!」と言っていますが、さてどうだったでしょうか?
④三木市駅周辺グループ・・・三木市駅を散策しましたが、駅舎が燃えたので近くに間借りしているので、連絡を受けて動いても時間がかかる状況と言うことでした。それでなくても、神戸電鉄は無人駅が多いので普段でも不便で利用しにくいのが問題ですね。
◇交流会でのお話しから
小野市に住んでおられるHさんから、ここの地域の人達は自家用車を持っていないと生活ができないそうです。市の提供している小型バスは、病院行きが目的で、地域の足の役割を果たしていない。駅前の商店街もシャッターを閉めた店が多く過疎化の現状を見せつけられました。大きなスーパーがあるそうですが、そこに行くにも自家用車がないと行けない。
また制度を使って、自立生活がしたいが、ヘルパー派遣する事業所も少なく、自立生活をする為の支援をうける事は非常に困難な現状、ボランティアでは不安が大きいのでキチンとした責任を果たせる事業所が欲しい。
今回は、課題の多い神戸電鉄を利用しての課題や課題見つけるのも目的でしたが、小野市で自立生活をしたいとおっしゃっているHさんから現状を話ししていただき、二つの観点をもつ交流になりました。神戸の私は、小野市が分からずで困りましたが、交流できる場所を確保してくださって助かりました。
交流会で、それぞれの意見が活発に出たことと、小野市の状況をしっかり聞けたことは大きな成果だと思います。これをきっかけに小野市のHさんと繋がり、大変課題が多くて困難も大いのですが、共に考え、共に行動できる力に発展させることができるように考えて行きたいですね。
〈私のつぶやき〉・・・兵庫県って、めちゃくちゃ広いなあ…小野市までは何とかみんなで行けたけれど、もっと北の方は、赤穂・豊岡などはもっと不便で、私の考えの及ばない苦労しておられる障がい児や障がい者、高齢者、その家族がおられのでしょうね。
都市だけが発展するのではなく、理想が高いとは思うけれど、生まれ育った町で暮らし続けられる社会になって欲しいと思います。小野市のHさんの思いが、本当に心に伝わってきました。
建物や、駅等、のバリアフリーのチェックも大切ですが、今回のようにその町に住んでいる人の困っていることや、こういう制度の行き届いていない地域の人に出会い、生の声で現状を聞かせてもらい希望は何かを聴かせて貰って共有できるのも素晴らしいと思いました。
まだまだゆっくりの歩みの部会ですが、今回もいい勉強になりました。この部会を育てて行く為にひとりでも多くの人に参加していただき、活発な意見をいただけたら嬉しいです。
最後になりましたが、参加してくださった皆さんお疲れ様でした。神戸電鉄の窓から見えるたんぼや小川、野の花に日頃のゴタゴタを忘れた時を持てて嬉しかった私ですが・・・都会育ちの若者達にはどう映ったかしら?次回は、秋の予定です。
6月 2, 2018