オールラウンド交渉 市・町の制度

【報告】 2017年度 対神戸市オールラウンド交渉 報告

田中義一(事務局:神戸市交渉担当)

 

今年の対神戸市オールラウンド交渉は12月11日に神戸市障害福祉センターで行われました。10時から17時の間、54名の当事者・支援者から各部局に対し様々な意見がありました。以下、報告です。

教 育

〈総括意見〉

・市立高校に医療的ケアを必要とする児童が受験予定、試験での配慮、合格後の看護士派遣については、県の要

項をたてに配慮の詳細について明言を避けた。事前に高校校長が、看護士体制の難しさをお母さんに伝えた件の真意を追求すると、「もし合格されれば、検討はしていかなければならないと思う」とまでは回答があったが、市教委として障害児童の高校受け入れに対する前向きな姿勢は感じられず、今後もしっかり追いかけていく必要がある。

・学校精神保健プログラムの検討についても、実施できないわけではないが、カリキュラム状況が厳しく、時間

の確保が難しいとの回答。当事者によるゲストティーチャーの実現も粘り強い働きかけが求められる。

・就学の在り方/理念については、「保護者の希望を尊重する」との従来回答を繰り返すのみ。西宮市では就学

通知の一斉送付が平成31年までに検討されており、芦屋市のような形を改めて要望した。

 

【要望:地域の学校での看護師配置制度】

〈文書回答〉

・小中学校における医療的ケアを必要する児童生徒への看護師派遣については、週当たり10時間を上限に、回

数は制限せず派遣している。

・今年度、派遣しているのは小学校6校で、対象児童数は各校1名、計6名となっている。

・派遣の内訳は①30分×2回×5日、②6時間+3時間、③90分×1回×5日、④2時間×1回×5日、30分×1

回×5日、⑥30分×3回×5日である。

保 育

〈総括意見〉

・学童・児童館と小学校の間の送迎問題について、相談窓口はこども家庭局が窓口になることは確認。

【要望:高学年の受け入れ状況】

〈文書回答〉

  小学1~3年生 小学4~6年生
H28年5月 H29年5月 H28年5月 H29年5月
公設 225人 244人 63人 79人
児童館 154人 155人 46人 53人
学童コーナー 74人 89人 17人 26人
民設 20人 16人 12人 16人

街づくり・交通

〈総括意見〉

・精神障害者2級の福祉パス介護者割引適用について、制度維持のため適用は難しいとの答弁。単独ではバス・

地下鉄を利用が難しい方が、交通費を負担しなければならない状況の厳しさを訴えるも、あくまでも制度維持をたてにされる。知的障害者は中軽度まで介護者割引を適用しており、早い者勝ちの印象がぬぐえない。中軽度の精神障害者の生きがたさを本当に総合的に考えているのか、切り口を検討する必要を感じた。

【要望:車椅子使用者の地下鉄乗車位置問題について】

昨年、神戸市営地下鉄で車椅子使用者に対して、駅係員が乗車位置を強制した出来事がありました。これは、障害者を理由とした障害者でない者との不当な差別的取り扱いであり、また、障害者の権利利益を侵害しており、障害者差別解消法に抵触すると考えられます。この件に関して見解をお伺いします。

(文書回答)

市営地下鉄は、西神・山手線6両・海岸線4両で運行を行っています。車椅子のお客様が、車内で安全にご乗車いただけるスペースを、海岸線はすべての車両に設けておりますが、西神・山手線では、6両中の中間車両2両となっています。

通常、車椅子のお客様が、単独もしくは介添人と乗車される場合の乗車位置につきましては、強制するものではございませんが、窓口で、駅係員が車椅子のお客様よりご申告をいただき、乗降のお手伝いをさせていただく場合には、限られた駅配置人員の中で対応を行わなければならず、また、お客様が最も安全に、確実に目的の駅までお手伝いを行うことが必要であると考え、各駅統一した乗車位置として、現在の車両では、スペースの設けている中間車両2両にご案内をさせていただいております。

この対応については、不当な差別的取扱いにあたらないと考えています。

今後も、ご利用のお客様には、障害の特性に応じたコミュニケーション手段でご説明をさせていただき、お客様が安心して快適にご利用いただけるよう努めてまいりますので、どうぞ、引き続きのご利用をお願いいたします。

 

【要望:3000人以上の駅舎のバリアフリー状況】

1日あたりの平均利用者数が3,000人以上の鉄軌道駅におけるバリアフリー状況を聞く。

(文書回答)

平成29年3月末現在、市内全駅132駅のうち104駅においてエレベーター等の整備が完了しております。

バリアフリー法に基づく国の「移動等円滑化の促進に関する基本方針」に定める鉄道駅舎における移動等円滑化の整備対象駅である3,000人以上の駅の整備状況については、市内103駅のうち91駅においてエレベーター等の整備が完了しております。未整備駅12駅のうち、阪急花隈駅・神戸電鉄有馬温泉駅・阪神深江駅・青木駅の4駅については、エレベーター等の整備が現在行われています。

また、3,000人未満の駅については、市内29駅のうち13駅においてエレベーター等の整備が完了しております。未整備駅16駅のうち、神戸新交通貿易センター駅においては、平成29年度に駅のホーム~駅コンコース間のエレベーター設置工事を実施する予定です。なお、駅コンコース~地上間は兵庫国道事務所の整備範囲であり、同事務所が整備検討しております。

残る未整備駅につきましては、駅舎の構造上多大な経費を要し整備が困難である駅等が多く、現在各鉄道事業者より具体的な整備計画は聞いておりません。

 

【要望:阪急神戸三宮駅改築に伴うバリアフリーの課題】

阪急神戸三宮駅改修工事に伴う同駅のバリアフリー化に関する具体的な進捗状況をお教えいただくとともに、当事者参画のプロセスの有無についてご回答ください。

(文書回答)

神戸市では、平成27年9月に三宮周辺地区の『再整備基本構想』を策定し、「誰にでもわかりやすい交通結節点へ」を方針のひとつに掲げ、周辺開発にあわせて、ボイド(分かりやすい縦動線+滞留空間)を民地内に整備することで、駅周辺の3層ネットワーク(地下・デッキレベルの歩行者ネットワークと地上との接続動線)の強化を推進しています。

「神戸阪急ビル東館」の建替えにおいても同方針に基づき阪急電鉄株式会社と協議を行い、地下階から2階までを結ぶエレベーターや上下のエスカレーターを地下鉄改札口から分かりやすい位置に設置いただく等、乗り換え利便性の向上に努めていただいております。

具体的な進捗状況について、「神戸阪急ビル東館」は、平成28年8月から解体工事が行われていましたが、本年の7月3日より新築工事に着手し、平成33年春頃の竣工を目指して施工中であると聞いております。

また、阪急電鉄に確認しましたところ、「神戸阪急ビル東館建替は、「兵庫県の福祉のまちづくり条例」や「公共交通移動等円滑化基準」以外に、全国の有識者、多彩な利用者の意見が反映された「建築物移動等円滑化誘導基準」および「公共交通機関の旅客施設に関する移動等円滑化整備ガイドライン」に適合した計画としております。また、日頃から阪急電鉄を利用している高齢者、障害者の方等、多様な方の意見を参考に計画しております。」という回答をいただいたことから、当事者参画のプロセスの設定については求めていません。

 

【要望:福祉乗車証が紛失した場合の即時発行について】

知的障害者が福祉乗車証を紛失した際に、仮乗車証が即時発行されますが、身体障害者と精神障害者の場合、なぜ即時発行ができないのでしょうか。

(文書回答)

磁気カードの福祉パス再発行においては、年度内1回に限り、再発行(無料)対応をしておりました。その後、ICカードの福祉パスは、再発行においては、年度内1回という回数制限を撤去し、1回目は無料、2回目以降は実費相当分として1,600円をご負担いただくことにしました。

紛失したICカードは、磁気カードと異なり、株式会社スルッとKANSAIからの貸与として、対象者にICカードを交付しており、利用制限を行うことはすぐにできるようになりましたが、ICカードの再発行には、システム上、1ヶ月程度かかります。

なお、盗難の被害に遭われた場合、または障害の特性を考慮し知的障害をお持ちの方が紛失された場合、電車・バス各事業者の格段のご理解・ご協力を頂き、神戸市は、再発行までの期間に応じた有効期限の特別証(紙券)の発行をしています。

また、全国的には、福祉乗車証は14政令市で実施しており、うち本市を含む9政令市が再発行の手続きを実施しておりますが、いわゆる特別通行証(紙券)の再発行の手続きを実施している政令市は他にありません。ICカードの管理については、くれぐれもご注意いただきますようお願いいたします。

 

【要望:阪神バスの乗務員の対応とワンステップバス】

阪神バスの乗務員の対応が良くない。するときの態度がよくありません。神戸市として注意喚起し、当事者を講師にした研修の場を要望。阪神バスはワンステップバスが多く乗りづらいです。

(文書回答)

乗合バスのノンステップバス導入及び人的対応等の向上につきましては、各バス事業者の判断により実施されるものではありますが、本市としても推進すべき課題と認識しております。そこで、国・県と共に補助制度を設け、ノンステップバス導入を推進するほか、事業者に対し、障害者等の理解を深める心のバリアフリー研修への参加を呼びかけております。要望についても機会があるごとにお伝えしてまいります。

 

【要望:精神障害者の交通運賃割引について】

神戸市として、各事業者へどのような働きかけを行っているのか報告してください。

(文書回答)

精神障害者の社会復帰および自立と社会参加の促進の観点から、ご要望の公共交通機関の運賃割引等の福祉支援策の充実は重要な課題であると認識しています。本市では、市内在住の精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方を対象に、市バスをはじめ市内の主な民間バス、市営地下鉄、神戸新交通等を無料で利用できる「福祉乗車証」を交付しているところです。

国土交通省は、平成24年に乗り合いバスの標準運送約款を改正し、運賃の割引の対象として、精神障害者を追加しましたが、すべての市内バス事業者で精神障害者の運賃割引を実施するには至っていません。

一方で、JR及び関西地区の私鉄各社については、国土交通省近畿運輸局が各事業者に協力を求めているものの、精神障害者に対する運賃の割引は行われていません。本市としましては国が各事業者に精神障害者の運賃割引を行うよう、大都市民生主管局長会議等を通じて要望しているところであり、引き続き強く働きかけていきます。

■労 働

【要望:障害者雇用率とダブルカウント】

2016年度の障害者雇用人数及び雇用率、そのうちダブルカウントできる重度障害者の人数。

〈文書回答〉

  市長部局 水道局 交通局 教育委員会
障害者雇用人数 233人 23人 14人 6人
障害者雇用率 2.79% 2.93% 3.94% 1.4%
(うち重度障害者) 73人 8人 6人 2人

 

【要望:障害のある学校教員】

神戸市立学校の障害のある教員の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校それぞれの障害種別ごとの2016年度の雇用状況。

〈文書回答〉

  小学校 中学校 高等学校 特別支援学校
肢体不自由 7人 6人 1人 3人
内部障害 8人 9人 2人 3人
精神障害   1人   10人
難聴障害   1人 1人  
視覚障害     2人  
15人 17人 6人 16人

 

自立生活支援について

〈総括意見〉

・施設からの地域移行について、「真に入所が必要な障害者」とはどんな障害者をイメージしているかのやりと

りで、会場と激しいやりとりが行われた。入所施設の人数削減目標を計画にあげない神戸市の基本姿勢を今後もおいかけていきたい。

・支給決定についてのガイドラインは、市も改訂を決定。内部検討会を開催したとの回答。障害当事者の声を効

果的にどう反映させるか検討するとのこと。待ちではなく、検討会に積極的に関与していく方法を考えていかなければならない。

・移動支援の中抜き問題について、遊泳中や、カラオケ・映画等の目的地でのサポートについて、報酬対象とで

きないとの回答あり、会場が紛糾。すでに問い合わせがあるたびに、中抜きの指導が始まっており、明らかに障害者支援課の勇み足と指摘。問題点を整理してあらためて協議したいと神戸市側から提案があった。重要課題として取り組んでいきたい。

・介護保険の共生型サービスの運用についても会場から不安の声があがり、個別の解釈の積み重ねが重要な印象。

注目していきたい。

 

【要望:支給決定に関わる非定型審査会の開催状況】

(文書回答)

1.非定型ケースについて

国は、個々の障害者の事情に応じ、支給決定基準と異なる支給決定(いわゆる「非定型」の支給決定)を行う必要がある場合には、「非定型」ケースとして取り扱い、その判断基準を定める一方で、市が作成する支給決定案については、審査会の意見を聴いたうえで個別に適切な支給量を定めることとしています。(介護給付費等の支給決定等について(平成19年3月23日障発0323002号厚生労働省社会・援護局障害福祉部長通知。)

2.非定型審査会について

審査会では非定型の支給決定案の作成理由が妥当であるという委員の意見については、区の支給量案で決定、支給量の作成理由が妥当でないという意見があった場合には、審査会で出た意見を尊重した決定を行うよう努め、後日、当該審査会に決定内容について報告を行っており、平成28年度においては25ケース、平成29年度は9月末までに12ケースについて意見をうかがい、それぞれ支給決定を行っています。

(内訳)

居宅介護・・・・平成28年度3回     平成29年度(~9月末)2回

重度訪問介護・・平成28年度7回     平成29年度(~9月末)2回

訓練等給付・・・平成28年度15回     平成29年度(~9月末)8回

また、申請者が希望する支給量との乖離に関しては、申請時点で希望する支給量を示さない方も多く、乖離状況は把握していませんが、決定後に申請者の身体状況や介護者の変化等あれば、支給量の変更申請を受付け、改めて適切な支給量を決定するよう努めています。

 

【要望:重度訪問介護の対象拡大】

神戸市では知的障害者・精神障害者の重度訪問対象拡大が進んでいない。実態と課題の回答を求める。

(文書回答)

○現在のところ、知的障害者・精神障害者など、著しい行動障害があることだけを理由に重度訪問介護を利用している方はいません。

○重度訪問介護は、平成26年4月より、知的障害者・精神障害者で行動上著しい困難を有し、常時介護を要する方も対象とされましたが、本市では、国の通知文に基づき、

・障害支援区分4以上

・障害福祉サービスにおける障害支援区分の認定調査項目のうち、行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である方

に対して、対象拡大時や拡大以降もHPやリーフレット等により、周知に努めています。

また、新任職員研修の際にも、行動障害を有する方に対する重度訪問介護の支給決定方法を伝え、必要な方には重度訪問介護の支給決定を行うよう求めています。

拡大以降も、具体的に支給決定を検討したケースは少なからずありますが、個別の理由により支給決定には至っていませんが、現在、支給決定を検討中のケースもあり、引き続き相談対応を行う各区とも連携しながら、行動障害を有する方に対する重度訪問介護の利用について周知してまいりたいと考えています。

 

【要望:相談支援について】

相談支援の実態と運用、セルフプランの位置づけ等について見解を聞く。

(文書回答)

1.サービス等利用計画の作成について

法は、第22条第4項において「市町村は、支給要否決定を行うに当たって必要と認められる場合(支給決定を受けようとする場合)には、障害者又は障害児の保護者に対し、指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案の提出を求めるものとする。」とされています。

また、同条第5項では「サービス等利用計画案の提出を求められた障害者又は障害児の保護者は、身近な地域に指定特定相談支援事業者がない場合又は障害者又は障害児の保護者が指定特定相談支援事業者以外の者(本人や保護者、支援者)が作成するサービス等利用計画案の提出を希望する場合には、指定特定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画案に代えて、これを提出することができる。」とされています。

2.国の見解について

国は、サービス等利用計画については、「障害者の自立した生活を支え、障害者の抱える課題の解決やサービス利用に向けてケアマネジメント等によりきめ細かに支援するためサービス等利用計画の作成は極めて重要である」とする一方で「セルフプランは障害者本人のエンパワーメントの観点から望ましいものの、相談支援事業者によるモニタリングが行われず、きめ細かな継続的支援が行われない恐れがある」とし、「安易にセルフプランを誘導している」との指摘を受けている市町村もあるのが実情です。

3.本市の現状について

本市では、現在では障害福祉サービス(児童福祉サービス)を利用する場合、ほとんど全てのサービスにおいてサービス等利用計画又はセルフプランが作成されている状況ですが、サービス等利用計画は障害者で40%、障害児の場合はわずかに15.4%であるのが実情です。

(平成29年9月末現在)

  受給者総数 計画作成済み人数 うちセルフプラン人数
18歳以上 12541人 12451人 7434人
児童 3826人 3826人 3238人

4.本市の見解と今後の取り組み

相談支援事業所が作成するサービス等利用計画は障害者本人の意向やニーズ、抱えている課題を踏まえ、活用可能な社会資源をフルに活用して地域で生活していくための総合的な支援計画であり、一定期間ごとにモニタリングが実施されることで、定期的にサービス等利用計画の見直しが行われ、適宜、サービス提供事業者やその他の社会的資源を活用した便宜が供与されることが期待されることから、サービス等利用計画の導入はより重要であると考えています。

このため、引き続き、相談支援事業所の増加に向けた取組みを続けていくと同時に、相談支援員や作成される計画の質についても、相談支援事業所向け(相談支援員向け)研修を開催する等して、その向上に努めてまいります。

 

【要望:移動支援/必要不可欠外出の上限撤廃の運用】

(文書回答)

基礎時間を超えての支給決定については、平成23年10月より「18歳以上の障害者の社会生活上必要不可欠な外出について、支給量(時間数)を超えること」を認めており、区役所や障害者地域生活支援センターが申請者より聴き取りをおこない、移動支援の利用が個々に必要な状況を把握し、支給決定しています。(※精神障害、難病者等はゼロ)

  肢体障害 知的障害
  28年度実績 29年3月 28年度実績 29年3月 28年度実績 29年3月
50時間超決定 27人 2人 24人 1人 51人 3人
50時間超利用 11人 1人 7人 0人 18人 1人

 

【要望:入院時コミュニケーション支援事業の実施状況】

(文書回答)   平成28年度の実績・・・利用回数29回(実利用人数14人)  877時間

 

【要望:国へ神戸市として要望すべき事項】

神戸市として、以下の課題について国に積極的に要望してください。

・重度訪問介護の入院時の利用について。

・通勤や通学保障について、厚生労働省が労働・教育行政と連携して検討し、必要な対策を講じること。

・グループホームのヘルパーの個別利用を恒久化し自立生活援助ではヘルパーとの併給を妨げないこと。

・グループホームの報酬、特に重度者への報酬単価を増額する事。

・国庫負担基準を撤廃し、市町村が認めるすべての支給量の半額を国が負担する事。

(文書回答)

本市では従来より市単独又は他都市と共同で以下について要望しており、今後も引き続き国の動向を注視しながら要望してまいります。

・「重度訪問介護の入院時の利用」に関しては、「自閉症等により行動上著しい困難を有する者等は、障害支援区分4又は障害支援区分5の者が多く存在しているため、障害支援区分の要件を設けずに、重度訪問介護の対象者と同一の対象者要件とすること」「入院中の重度障害者に対する病院内における支援について、医療機関と障害福祉サービス事業者との役割等を明確にすること。支援対象者については、単に障害支援区分だけで判断するのではなく、必要となる対象者について十分に検討を行うこと」。

・「通勤や通学保障」に関しては、「移動支援についても個別給付化を要望する。その際、通学・通所等の通年かつ長期にわたる外出や一日の範囲内で用務を終えることのできない宿泊を伴う外出についてもサービスの対象とすること。」「障害者総合支援法の見直しでは、通勤・通学等に関する移動支援について『福祉政策のみならず、関係省庁とも連携』するべきことが報告されているが、関係省庁との役割分担や連携について早急に調整し、具体化していただくこと」。

・GHでのヘルパー利用に関しては、「共同生活援助における居宅介護等の利用について、①共同生活援助(介護サービス包括型)において個人単位で居宅介護等を利用する場合の特例については、平成30年3月31日まで認めるとされたが(略)障害者一人ひとりの事情を踏まえた必要な支援を継続して受けることができるように時限的な取り扱いではなく恒久的な制度とすること」。

・GHの報酬単価の増額に関しては、「地域移行を進める観点から、共同生活援助において、医療的ケアのある障害者、強度行動障害者、高齢重度障害者等、重度の障害者に対する支援を十分に行えるようにしていくことが重要な課題となっている。今後、より重度の障害者が地域移行していくためにも、事業所の運営体制に配慮した適正な加算の創設及び単価設定を行うなどグループホームの報酬を引き上げること」。

・国庫負担基準に関しては、「訪問系サービスについて市町村の支給決定が国庫負担基準を超えた場合、超過負担分はすべて市町村の負担となり、訪問系サービスの支給量が自治体の財政を圧迫しているため、国庫負担基準が設定されていない介護保険対象者にかかる居宅介護を含め他のサービスと同様に給付に要する実際の費用の1/2を国庫負担とし、ただちに現行の国庫負担基準を廃止すること」等。

 

【要望:グループホーム問題/住宅】

〈総括意見〉

・市営住宅に入居している精神障害者のフォローについては、指定管理者に精神課題を研修させていく

と、多少議論がかみあってきたが、実態の解決にはなかなか届かない印象。

・市営住宅におけるグループホーム数の拡大については、福祉・住宅各担当者と意見交換、区ごとの具

体的な目標数値の設定を行い、連携して数を増やしていくよう強く訴えた。今年度、東灘、灘の市営住宅の物件もようやくグループホーム候補にあがったとの答弁。なぜか区ごとの目標数値設定を嫌がる。福祉・住宅双方への粘り強い働きかけを続けていきたい。

・民間マンションのグループホーム指定について消防とのやりとりの困難さについて会場から発言。福

祉部局は歯切れ悪く、個別に相談にいくことになった。

 

【要望:なかなか住宅がみつからない実情に対する神戸市の見解/取組】

(文書回答)・・・平成29年4月に成立した住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給促進に関する法律の一部改正において、住宅セーフティーネット機能を強化するため、一定の基準を満たす空き家等を活用した住宅確保要配慮者円滑入居賃貸住宅(低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯等の住宅の確保に特に配慮を要する者の入居を拒まない賃貸住宅)の登録制度、住宅確保要配慮者の住宅相談や入居中の生活支援などの居住支援を行う住宅確保要配慮者居住支援法人の指定制度が創設され、平成29年10月に施行されました。所管は住宅都市局になりますが、高齢者、障害者、生活困窮者等が対象となっていることから、連携を図り、制度の活用と通し、障害者の居住支援を進めたいと考えております。まだ制度が始まったところでもあり、登録などもこれからと聞いていますので、住宅都市局と協力して、区や障害者地域生活支援センターを通じて情報提供に努めていきます。

 

【要望:生活保護の住宅扶助/他人介護料の区役所の誤った指導】

〈総括意見〉

・他人介護料について新規の申請を受け付けないという誤った情報が窓口で説明されている件について、

申請可能であることを確認した。

・車椅子常用者に対する住宅扶助の特別基準の運用とあわせて、窓口にあらためて情報徹底を行うとの

回答を得た。

入所施設の在り方

【要望:入所施設の実態調査/人権の確保】

障害者支援施設でプライバシーの確保、外出、食事、就寝等の自由が確保されているのか報告を求める。

(文書回答)

お問合せの内容につきまして、これまで実態調査を行った実績はなく、各施設の状況について把握しておりません。施設入所は、障害がある人が施設職員の支援を受けながらの共同生活となりますので、施設の設備や方針によってサービスの内容も異なってくると考えられます。施設では限られた人員体制のもと、入所者の生活全般にわたる支援を行っており、外出や食事の時間及び内容、就寝、起床の時間などについて、共同生活を行うために、一定のルールが設けられていることはやむを得ないことかと存じます。必要な設備、人員の体制を整えているか、プライバシーの配慮、必要な支援を行っているか等につきましては、指導監査などの機会において、職員が施設を訪問し、確認・点検を行っており、不備な点が見つかった場合は、口頭ならびに文書による指導改善を求めています。したがって、現在のところ市内施設へ実態調査を行う予定はございません。

 

【要望:施設入所者の移動支援】

地域移行を促進していくためには、地域生活を体験したり、外出を通じた様々な体験が、特に長期に入院、入所されている方には必要です。神戸市として施設入所者の移動支援を実施してください。

(文書回答)

本市では、障害者支援施設に入所中の方については、移動支援の対象とはしておりませんが、例えば一時帰宅中であって、入所施設の報酬が全く算定されない期間についての利用は可能としています。

また、平成27年12月に出された社会保障審議会障害者部会報告書「障害者総合支援法施行3年後の見直しについて」において「基本的に現行の個別給付と地域生活支援事業による支援の枠組みを維持」すると示されましたが、地域生活支援事業としては十分な財政措置がとられておらず、地域ごとにサービス内容にもばらつきがあることから、引き続き、自立支援給付に位置付け、財政措置が確保できるよう国に要望すると共に、今後の国の動向に留意してまいります。

精神障害者の課題

〈総括意見〉・・・病院における身体拘束、地域移行における「重度かつ慢性」の解釈について激しく意見交換を行った。意見交換の上に何を要求していくのか、次の展開を作っていくことが課題。

 

【要望:重度障害者医療費助成】

〈総括意見〉・・・医療費助成の精神障害者2級への対象者拡大について、兵庫県との協調事業であることを根拠に、進展なし。県内においても独自で拡大している自治体が増加している状況や、2級障害者の生きがたさに対する対策の必要性を訴えた。医療面だけではなく、総合的に考えたいとの答弁。

※交渉参加された神戸市精神保健福祉家族会協議会会長の涌波和信さんが、以下発言されました。

「神戸市で重度障害者医療費助成制度の適用を受けているのは、身体障害者39107人、知的障害者26293人であるのに対して、残念ながら精神障害者1級者は613人しか対象となっていません。もし2級者を含めても対象は15690人に過ぎません」

「兵庫県下では既に2級まで対象として認めているのは、尼崎市・西宮市・芦屋市・宝塚市・河西市・加古川市・高砂市・明石市・加西市・猪名川町等の11市町です」

以上の実態を述べられ、改めて強く要望されました。

 

【要望:精神科病院で行われている「身体拘束」の件数および理由】

(文書回答)   精神科病院での身体拘束について

・身体拘束を実施した精神科病院数・・・12病院

・件数・・・188件        (平成27年度精神保健福祉資料より:平成27年6月末時点)

・理由・・・①自傷行為②不穏・多動③暴力行為・迷惑行為④検査・処置の為

(平成27年度精神科病院実地指導資料より)

 

【要望:精神障害者の各区ごとのグループホームの状況】

  東灘区 灘区 中央区 兵庫区 北区 長田区 須磨区 垂水区 西区 市外
住居数 18
定員数 14 38 11 88

 

【要望:精神障害者の居宅介護の利用状況】    (下記は平成28年度実績)

サービス種類名 データ 支給決定 実利用
家事援助 人数 1211人 1028人
時間計 22107時間 12273時間
身体介護 人数 120人 89人
時間計 1209時間 758時間
通院等介助(身介なし) 人数 165人 72人
時間計 1255時間 321時間
通院等介助(身介あり) 人数 65人 27人
時間計 547時間 135時間

 

【要望:精神障害者の移動支援利用状況】    (下記は平成29年3月末実績)

サービス種類名 データ 支給決定 実利用
移動支援(身介なし) 利用者数 300人 116人
時間計 14952時間 2064,5時間
移動支援(身介あり) 利用者数 184人 111人
時間計 9152時間 2318時間

 

【要望:精神医療審査会の2016年度の開催回数と審査件数】   (平成28年度の実績)

◆届出書類の審査状況

医療保護入院 措置入院 審査結果 合計 審査会回数
入院届 定期病状

報告

定期病状報告 入院適当 入院形態変更 入院不適
2828件 813件 1件 813件 3597件 0件 3597件 33回

 

 

 

◆退院請求・処遇改善請求の処理状況

審査内容 請求件数 審査件数 審査結果 請求取下

要件消失

入院等適当 入院形態変更 入院等不適
退院請求 29件 19件 18件 1件 0件 10件
処遇改善請求 5件 2件 2件 0件 0件 3件

 

【要望:今年3月の施設襲撃メール】

障問連の5月19日要望に対する、その後の検討状況について。

(回答)

平成29年3月に本市コールセンターへの問い合わせメールに「市内の障害者施設のどれか1つに3月20日に危害を加える」旨の書き込みがあったことから、保健福祉局長名で市内の障害者支援施設や重度の方が通所する生活介護事業所、短期入所事業所などに危害予告のメールが届いたこと、施設の保安状況の確認など防犯対策の事務連絡通知文書を発出した。

このような事件は2度とあってはならないと考えるが、今後もしあった場合には、その都度それぞれの状況を踏まえて適切に判断したい。

また、障害者支援施設・事業所等においては、国のほうでも防犯体制の強化等への整備補助の予算措置もされていることも踏まえ、引き続き防犯対策に取り組んでいただくよう働きかけていくとともに、障害者への差別や偏見が無くなるよう、障害理解を深めるなどの啓発活動について、取り組んでいきたい。

 

【要望:施策推進協議会】

神戸市障害者施策推進協議会に障害当事者委員が半数を占めるぐらいの参画を要望。

(回答)

障害者基本法に規定されている障害者計画策定のための機関である障害者施策推進協議会の委員の選任については、障害者基本法第10条第2項「障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を講ずるに当たっては、障害者その他の関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めなければならない」、第36条第2項「合議制の機関の委員の構成については、当該機関が様々な障害者の意見を聴き障害者の実情を踏まえた調査審議を行うことができることとなるよう、配慮されなければならない」のもと、神戸市障害者施策推進協議会条例に基づいて行っています。

ご要望の、障害のある方ご本人である「当事者」の方のご意見についてですが、当事者の方の代表として当事者団体の方に委員となっていただいているほか、平成26年度より発達障害や難病の団体の代表の方に会議にご出席いただくなど、さまざまな障害のある方ご本人の声をお聞ききするよう努めているほか、当事者を支援する立場の家族会や支援者等の関係団体の代表の方に委員となっていただいているところです。

また、市の障害者施策を推進していくための障害者計画の策定にあたっては、障害者施策推進協議会の場での審議の他に、地域において障害のある方の生活を支援する関係機関が協議や情報共有を行う神戸市自立支援協議会からの意見を伺う、障害者団体などを個別に訪問してヒアリングさせていただくなど、障害のある当事者の方の声を聞くよう努めております。

引き続き、障害のある方ご本人である「当事者」の方のご意見を様々な機会を通じてお聞きし、市の障害者施策に取り組んで参りますので、ご協力をお願いいたします。

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