交通バリアフリー

【報告】 バリアフリーチェック企画@明石

凪裕之(障問連バリアフリー部会)

 

6月11日、障問連のバリアフリー部会主催、NPO法人生活支援研究会のピアサポート部の共催で、明石周辺のバリアフリーについての外出企画を行いました。障問連のバリアフリー部会では1年余り交通機関などのバリアフリーの状況について色々議論しましたが、みんなで一緒に外へ出かけてみてバリアフリーの状況を体験しながら、一緒に考えていける仲間を増やしていこうということで、今回の企画になりました。

当日は天気予報では雨でしたが実際は晴れ、障害者11名、支援者や介護者を含め約20名集まりました。地元明石からも参加していただき、明石の状況も詳しく聞かせてもらうことができました。JR明石駅に集まった参加者は、4ヶ所のコースの中から各自が行きたい所を1ヶ所、バリアフリーチェックをすることで分かれました。その後1ヶ所に集まり、昼食をとりながら交流会を行いました。その中で、4つのコースに行ってきての一人一人のバリアフリーの報告や普段の身近な所での不便さについて意見交換をしました。明石の4つのコースの報告では、

 

①明石市立文化博物館

博物館の車椅子トイレはあるが手すりが使いにくい、

博物館の説明に点字や音声ガイドがない、

博物館に行くまでは急な坂になっているが、自転車なども載れる大きなエレベーターがあり、駅前からの案内表示があった、などの報告。

また、駅構内の食品などの店舗街には筆談ボードが各店舗にあった。これは明石市の差別解消条例により、聴覚障害や言語障害の人でも細かい味付けなど店員とコミュニケーションできるよう、明石市が助成しているそうです。また、店のスロープ設置も助成しており、全国的にも明石市だけだそうです。

 

②ハピオスあかし

明石駅前の再開発のショッピングモール、

トイレはバリアフリーだが、わかりにくい場所、ベッドがない、飲食街にはバリアフリーのトイレが2ヶ所あるが健常者などの他のトイレがないなどの問題点、

視覚障害者が一人では行きにくい施設、など。

 

③明石城公園

公園内はトイレが少ないが、広かった、

点字ブロックや案内表示がなく、迷う、

公園内の地図では、車いすが遠回りになっていてわかりにくい、などの報告。

 

④魚の棚

人混みも多く通りにくい、魚の棚までの道は広くフラットなのに、

トイレは車いすマークがあるが使いにくい(手すりが使いづらい、物置のよう)、

点字ブロックや表示案内もなかった。

 

また、身近な所での不便さや今後の取り組みについても少し意見交換ができました。不便さでは、バスが形状により車いすが2台乗れるとは限らない、駅員が障害者本人でなく介護者に問いかけるなどの対応や待たさせること、乗客や道行く一般人のマナーの問題が挙げられました。

今回、初めての企画でしたが、参加者の皆さんから色々な意見を聞くことができました。これから明らかになった問題点を、明石の関係機関に伝えていこうと考えています。また、さらに仲間を増やしながら、他の地域でのバリアフリーチェックの企画をしていければと思います。

 

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