【報告:教育】 兵庫県内で次々と地域の学校での看護師配置が進む!!
栗山和久
■加古川市教委が看護師配置の制度検討を始める
加古川市で難病を有し医療的な配慮/支援が必要なS君の地域の小学校への就学問題を契機として、加古川市教として何らかの看護師配置の制度作りに向けた検討が始まり、ただ常時医療的支援が必要な場合は加古川養護学校に就学、という発言が2月20日の折衝時にあり、重度な障害者の地域の学校への就学を阻むような制度は絶対に容認できないと、4月12日、障問連として加古川市教委に要望書を提出しました提出時に担当課長と話し合ったところ、上記の発言は、「地域の学校での看護師配置の制度がない現状では結果としてそうなるという意味での発言だった」と説明され、「まだオーブンにできないが・・・」としつつ、訪問看護ステーションの活用も含め、かなり前向きに制度作りに向けた検討が行われ、こちらからも積極的に情報提供し、7月には改めて話し合いの場を持つことを確認しました。厳しい中でもS君親子が頑張られ事が制度化へとつながったのです。別紙のように加古川での上映会・集会も企画され障問連も共催し取り組みます。
■たつの市でも、今春地域の学校に看護師を配置して入学
また、神戸新聞(4/5~7)では、たつの市で今春、18トリソミーという染色体異常の難病のある尾崎咲良ちゃんが看護師も配置され地元の誉田小学校に入学した、と報じられています。新聞では3回シリーズで小学校まで至る歩みが紹介されていました。障害児保育と掲げる公立保育所はあっても、医療的ケアが必要な児童の受け入れは困難、復職を願うお母さんは絶望の淵に立たされたが、たつの市揖保川町の私立認定こども園「まあや学園」には看護師が常駐していることを知り、わらをもすがる思いで同園に相談。様々な意見や検討されたが、お母さんの「同世代の子供たちと色んな経験をさせてやりたい」との願いを、同園の園長は受け止め、専属の看護師も新たに配置して咲良ちゃんの入園が決まり、お母さんも復職された。3年間の通園で「同世代の友達とのふれあいで心も体も大きく成長した」咲良ちゃん、この4月から地元の小学校に入学を果たした。
■西宮では・・・神戸では・・・
西宮市では昨年4月に看護師配置によりKちゃんが地域の小学校に入学しました。「インクルネット西宮」として西宮市教委にインクル―シブ教育推進に向けた要望書が提出され。2月に話し合いの場が持たれましたが、市教委として、今後も医療的支援が必要な児童が地域の学校への就学するケースが増加することを見込み、何らかシステムとして検討したいとのことでした。システムの内容、いつから開始されるのかは不明ですが、インクルネットとして取り組まれる予定です。またインクルネット設立から1年を経た記念として、別紙の様なイベントが開催されます。ぜひご参加ください。
以上のような県内各市での看護師配置が進む中、神戸市では制度化されたものの、看護師配置は週1日だけという非常に不十分なあり方が大きな課題です。障問連として取り組んでいきたいと思います。
5月 6, 2017