事務局より

【巻頭】 相模原事件をまねた脅迫事件が神戸で発生

障問連事務局

3月16日、神戸市から通所、入所系の障害福祉サービス事業者に対して、「3月20日に市内の障害者施設に危害を加える」と市のホームページに書き込みがあったので、各事業所において防犯等に留意するようにとの連絡がありました。加盟団体から相談の連絡があり、私たちも知る事になりました。障問連事務局次長の野橋順子さんはこう述べています。

「この書き込みは絶対に許されません。去年の7月に相模原事件が起き、『障害者の命を軽視しないでください』と、多くの障害者仲間や大勢の人が訴えている中で、こんな書き込みをするなんて、本当に許されません。障害当事者である私は、本当に恐怖を感じました。何度も言います。障害者の命を軽視しないでください。障害者はいらない存在ではありません。みんな大事な存在なのです」

新聞では、「昨年2月以降、神戸市のHP問い合わせフォームや私鉄の駅などに電話で爆破予告などが相次いでおり、今回のケースも含め、少なくとも9件に上っている」と報道され、今回もイタズラだろうと推測されていたようですが、しかし連絡を受けた各事業所は強い不安や何らかの対策を講じるべきなのかどうか、とても悩んだと聞きます。本当に卑劣な行為です。

相模原事件を受け、国・厚労省は精神障害当事者や日本精神保健福祉士協会、多くの精神科医の危惧や反対を一切無視し、精神保健福祉法の改正案を2月末に国会に提出しました。事件にはらまれる優生思想や事件のなぜ19人の障害者が殺害されなければならなかったのか、そんな事実や経過を無視し、精神障害者を危険視する風潮や差別を助長しかねない法改正は、再発防止でも何でもあり得ません。

それらの状況に抗し、私たちは改めて亡くなられた19人の方々に思いを馳せるため、4月1日、三宮勤労会館において、「相模原事件を忘れへん」と障害者春闘を開催しました。

介護保障、教育への取組み、また4月16日には直近の障害者施策の動向を学ぶ「第9回事業所交流会」も開催されます。様々に、この春も活動していきます。

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