教育

【報告】 「インクルーシブ教育をすすめるネットin西宮」が設立されました!!

栗山和久(障問連事務局)

昨年4月に宝塚でのセミナーに続き、西宮市で、今春地域の小学校に就学希望の方への支援と医療的ケアが必要な児童の学校問題を考え合う「インクルーシブ教育セミナー」を、「医療的ケア応援団」の主催により、私も関わらせていただきながら1月に開催されました。せっかく開催したんだからと・・・・セミナー後、「アフタートーク」の場を持ち、そこから「インクルーシブ教育をすすめるネットワークin西宮」(略称 インクルネット西宮)が設立されました。

・障害児童の「教育」に関わるセミナーを開催する

・障害児の教育に係る問題の情報共有・意見交流の場

・就学前、就学後の様々な相談

・出された課題に関する情報収集と関係機関への働きかけ  他団体との連携

・・・以上を活動内容とし、複数の世話人により運営されます。早速、4月12日にも開催され、さ来年度就学予定のKくんとお母さんを交え、色んな話しをしました。

また6月25日には「インクルネット西宮」として初のセミナーも開催する予定です。神戸では「えんぴつの家」の松村さん達を中心に10年以上「親のネットワーク兵庫」が続けられています。各地で、このような集まりができればと願います。

また、インクルネット西宮設立のきっかけともなったMさん、この4月から地域のB小学校に入学し、看護師や学校協力員の支援を受け通常学級で元気に通学されています。しかし就学が決まるまで、お母さんは受け入れてもらえるのだろうかとても悩まれながら、私も支援に関わらせていただき西宮市教委との話し合いも行われました。

以下、Mさんが市教委に提出された要望書を紹介します。

 

西宮市教育委員会 様

ハンディキャップがあっても、地域の学校へ通いたい!

次女のKは、CFC症候群という疾患を持っています。いろいろとハンディキャップがありますが、ハンディキャップがあっても、地域の学校でみんなと学びたい、生活したい、友達を作りたいと願っています。

ハンディキャップのある子どもが将来にわたって地域で生きていくためには、周りに理解して支えてくれる人たちが必要なのです。そのためには、遠くの特別支援学校へバスで通学するのではなく、この地域で生活をし、この地域の学校へ他の子と同じように通い、地域の一員になることが大切だと考えています。共に生活をする中で、お互い理解しあえるものと信じています。

地域の子どもがハンディキャップのある子の生活を見たことがなければ、その子を見かけたとき、怖い、どう接したらいいかわからない等のネガティブな感情が生まれるかもしれません。しかし、その子が同じ学校に通い、一緒に生活し、一緒に笑いあっていれば、近所で見かけても、親しみを覚えるのではないかと思います。「おはよう」と声をかけてくれる人が近所にたくさんいる、そんな当たり前の日常が、ハンディキャップのある子にとっては、大きなプラスになると考えています。

 

現在、KはA幼稚園に通っています。早くから同年代の子どもとの交流が必要と言っていただき、1歳の時から母子同伴での園庭開放に参加させていただきました。その後2歳時からは親の付き添いなしで幼稚園のプレクラス、園児と続き、現在4年目の秋を迎えています。プレクラスの最初は歩くこともできず座位も安定しない、話すこともできない状態でのスタートでしたが、Kはいつも周りに興味があり、友達のことを観察しながら過ごしていました。いつも笑っていて、全身で楽しんでいることを伝えていました。友達のところに行きたい、話していることを聴きたい、思っていることを伝えたい。楽しそうに過ごしている友達や先生と関わることで、Kの心に自然と湧き出てきた欲求。それを満たすため、自ら立ち上がり、歩き始め、手を使ったサインで会話をし、その後言葉も獲得していきました。

いつでも幼稚園が大好きなK。朝起きると決まって「今日は幼稚園?」と聞きます。幼稚園の門まで送っていくと、バイバイを言うことも忘れ、後ろも振り返らず、一目散に園庭に消えていきます。そしてたくさんの友達に囲まれて笑っています。家ではあまり食べないご飯も、幼稚園では完食してきます。幼稚園から帰ってくると、今日あったことを楽しそうに話してくれます。みんなと一緒に過ごすことを心から楽しんでいます。

プレクラス開始当初は、歩けるようになることはもちろん、会話を楽しめるようになるなんて、想像することもできませんでした。友達の中で大きく成長できたこの数年。小学校に上がっても、このままみんなの中で笑って過ごしたい、過ごさせてやりたいと切に願っています。他の子どもたちが普通にそうするように。

具体的に以下2点を要望したいと思っています。

学校生活を送るために、介助員の配置をお願いしたい!

Kにはハンディキャップがあり、成長が遅いため、現時点ではできないことがたくさんあります。できないから排除するのではなく、どうすれば一緒にできるようになるかを考えていただきたいと思います。Kは階段の昇り降り、排泄、食事等において介助が必要です。豊かな学校生活をおくるためには、介助員が必要です。介助員の配置をお願いいたします。

食事介助のために、胃ろうからの注入ができる方の配置をお願いしたい!

Kは食事を口から摂ることが苦手で、食事のほとんどを胃ろうからの注入に頼っています。トレーニングを続け水分は口から飲めるようになりましたが、食事を全て口から摂るのはまだまだ難しいです。そのため、給食の時間に、口からの食事と胃ろうからの注入において介助が必要です。胃ろうからの注入ができる方の配置をお願いいたします。

 

上記2点に関して、早急に話し合いの場を持ちたいと思っていますので、日程調整をどうぞよろしくお願いいたします。

2015年10月9日

 

インクルーシブ教育セミナーin西宮/「就学」をテーマに開催します

詳細内容は次号で!!     ぜひご参加ください!!!

日時:6月25日(土)午後1:30~   場所:西宮市こども未来センター

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