書籍紹介
『「みんなの学校」が教えてくれたこと』(木村泰子、小学館、定価1400円)
映画「みんなの学校」が書籍化されました。映画の内容がそのまま書籍になったような感じです。映画を見られなかった方はとくに必見です。公立小学校でのインクルーシブ教育の実際が、奮闘の毎日を追うことによって描かれています。2015年春、著者である初代校長の木村泰子さんが退かれ、新たな体制となった大空小学校。こうして「共に学ぶ」実践の歴史を作っていくのだろうと思います。刊行1ヶ月経たずに重版決定とのこと。
『お~い! お~ちゃん!自閉症の弟と私のハッピーデイズ』(廣木佳蓮・廣木旺我、黎明書房)
自閉症で現在専門学校で美術を学ぶ弟・旺我さんについて綴った、奈良女子大の学生である佳蓮さんが書かれた書籍です。旺我さんはずっと地域の学校へ行っていましたが、そのことを姉の佳蓮さんはどう感じ、どう見ていたのでしょうか。「私は、障がいがあるということが、学校を分けられる理由にはならないと思います。その子のできることや得意な分野をのばしていくことに着目し、どうしてもできない部分だけ支援していくという形にするべきです。障がいのある子にもいろんな子がいるし、性別も、出身国も家庭もいろいろ、一人ひとり本当にいろいろです。どの子もみんな、一緒に学んでいこうというインクルーシブ教育を推奨します」ともあります。自閉症について、また障害者のきょうだい、インクルーシブ教育について関心のある方はぜひお読みになられてはいかがでしょうか。
10月 1, 2015