【報道】 新聞記事より
■障害者、差別撤廃訴え 県条例1日施行、水戸をパレード
茨城新聞 2015年4月1日
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14278010086614
県の障害者権利条例「障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための県づくり条例」が4月1日に施行されるのを前に、県内の障害者団体で組織する「茨 城に障害のある人の権利条例をつくる会」は31日、水戸市内でパレードし、県内外の障害者ら約80人が差別撤廃を訴えた。県庁前では集会を開き、条例の施行を祝った。
パレードは同市の千波湖を出発し、「ノーモア差別」と連呼しながら差別撤廃を呼び掛け、約1時間半をかけて県庁までの約4・5キロを歩き通した。
同会共同代表の稲田康二さんは「条例によって、障害のある人とない人のすれ違いや誤解をなくし、共生社会ができればいい」と期待を表した。
同条例に基づき、県は新年度、相談窓口を設置し、3人の相談員を同市千波町の県総合福祉会館に配置する。差別解消施策を推進する協議会を設け、具体的な差別事例を審議する。県民に対する普及啓発や自治体職員向けに研修会も実施する。
パレード後の集会で、参加者が県議会各会派の県議と一緒にくす玉を割り、条例施行を祝った。同会は相談員のさらなる配置や具体的な差別事例集を条例に盛り込むことなどを求め、県に要望書を提出した。
県は今回の条例について「差別解消に向けて県民の役割が盛り込まれている。来年の障害者差別解消法よりも1年早く施行する意義は大きい」としている。(沢利彦)
■障害平等研修:進行役 有賀さん県内初認定 /茨城
毎日新聞 2015年04月03日 地方版
http://mainichi.jp/…/iba…/news/20150403ddlk08040035000c.html
重度障害のある茨城大非常勤講師の有賀絵理さん(34)が、障害者差別をなくすための学習プログラム「障害平等研修(DET)」のファシリテーター(進行役)に県内で初めて認定された。来年4月には障害者差別解消法も施行される予定で、有賀さんは「障害者と非障害者が『イコールの関係』にあることを知ってほしい」と話している。
DETは1990年代後半、英国でスタート。日本ではNPO法人「障害平等研修フォーラム」(東京都)がファシリテーターの認定を行っている。企業や自治体に「障害は個人の責任ではなく、対応できていない社会に問題がある」ことなどを伝える役割を担う。
有賀さんは昨年9~11月、同フォーラムの養成講座に参加し、計60時間のカリキュラムを修了した。有賀さんは「多くの非障害者は障害を人ごとと捉え、障害者も『助けてもらって当たり前』と考えている。両者がもっと対等な関係になれるよう活動したかった」とDET参加の理由を説明している。
同法人は昨年、ファシリテーターに計16人を認定している。【蒔田備憲】
■障がい理由差別20件 県共生社会条例施行1年
琉球新報 2015年4月4日
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-241429-storytopic-1.html
「県障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例(共生社会条例)」が1日で施行から1年を迎えた。障がい者からの「差別」についての相談が 条例施行の昨年4月から同年末までに延べ144件、県に寄せられた。このうち、条例違反となる障がいを理由にした差別は20件だった。
相談は障がい者への差別解消の支援策の一つ。まず市町村に配置されている差別事例相談員が相談を受け、このうち困難な事例に対して県の広域相談専門員(3人)が助言する。144件は、広域相談専門員が受けた相談数。市町村からの困難事例のほか、障がい者から直接連絡があった相談も含まれる。
このうち124件は条例の対象外の相談や意見、要望などだった。条例違反となった20件では、福祉サービスに関する相談が最も多かった。
内容は「福祉サービスの利用に正当な理由もなく制限をつけられた」「普通学校に進学したいが、学校に断られた」など。観光で来県した障がい者がマリンスポーツを断られたという事例もあった。
広域相談専門員の石川香那さんは「対応した人に認識不足の面がある。丁寧に説明することや適切な窓口を紹介する必要があることなどを時間をかけて説明している」と説明。「条例の啓発にさらに力を入れたい」と話した。
県障害福祉課は5月をめどに、施行から1年の間に各市町村に寄せられた相談を集計する。
共生社会条例は、障がいの有無にかかわらず安心して暮らすことができる共生社会の実現を目指すもので、(1)障がいを理由とする差別の禁止(2)必要かつ合理的な配慮を提供する義務(3)障がいのある人への虐待の禁止―などを定めている。違反者に対する罰則規定はない。
■「入居拒否」家主半減へ 国交省が数値目標
西日本新聞 2015年04月08日(最終更新 2015年04月08日 19時09分)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/161477
国土交通省は8日、高齢者や障害者、子育て世帯に住宅を貸すことに拒否感を持つ家主の割合を、2020年度までに半減させる数値目標を決めた。入居に際して家主の不安を和らげる取り組みも強め、高齢者や障害者が自立して暮らせ、少子化対策にも役立つ住宅政策を進める。
日本賃貸住宅管理協会が10年11月、全国約100万人の家主に実施した調査では、高齢者に対しては59・2%、障害者には52・9%の家主が拒否感を抱くと回答しており、それぞれ30%以下に減らす。19・8%だった子育て世帯入居へのためらいも、10%以下に半減させる。
■新型出生前診断:日産婦、拡大を検討…ターナー症候群など
毎日新聞 2015年04月10日 11時44分(最終更新 04月11日 20時37分)
http://mainichi.jp/select/news/20150410k0000e040190000c.html
妊婦の血液から胎児の病気の有無を判定する新型出生前診断(NIPT)で、臨床研究を実施する研究者らが参加する組織「NIPTコンソーシアム」のメンバーが、検査対象の拡大を求める要望書を、日本産科婦人科学会(日産婦) に提出した。これまでの検査対象はダウン症など三つの病気に限っていた。日産婦は10日、倫理委員会で検討を始めることを明らかにした。命の選別の拡大を懸念する声が上がる可能性もある。(中略)
NIPTが2013年4月に臨床研究として始まった当初から、対象を三つの染色体の異常に限定することには疑問の声があった。一方、妊娠前の受精卵検査については、全染色体を調べる着床前スクリーニングが今年度から始まる。
日産婦の苛原(いらはら)稔倫理委員長は同日、毎日新聞の取材に「倫理委員会に小委員会を設置して、慎重に検討したい」と話した。小委員会の設置時期などは決まっていないという。【下桐実雅子】
5月 1, 2015