短信
■新型出生前診断7775人、陽性判定は141人 開始1年
妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断をしている病院のグループが19日、診断を始めた昨年4月から1年間の実績を日本産科婦人科学会で発表した。7775人が受診し、異常の可能性がある陽性と判定されたのは141人(1.8%)という。
実施したのは37病院。対象は35歳以上の妊婦らに限られ、受けた人の平均年齢は38.3歳だった。陽性の場合、確定するには羊水検査などが必要になる。異常が確定した人数や中絶した人数は集計中としている。
開始から半年間の集計では、3514人が診断を受け、異常が確定した56人のうち9割以上が中絶を選んでいた。
(朝日新聞デジタル 2014年4月20日05時00分)
■障害配慮のシフト変更「無効」 阪神バス運転手
腰の手術の後遺症から自分の意思で排泄が制御できない障害がある阪神バス運転手が、分社化に伴い障害に配慮した勤務シフトを打ち切られたのは違法として、同社にシフト継続を求めた訴訟の判決が22日神戸地裁尼崎支部であった。「法律で保護された男性の利益が一方的に奪われ、無効」とし、原告の訴えをほぼ認めた。原告弁護団は「障害に配慮した勤務シフトを命じた判決は珍しい」としている。
(毎日新聞 4月22日 一部略/要約)
■介護保険改正法案の一部撤回を求め署名提出
政府が今国会で成立を目指す「地域医療・介護確保法案」は介護保険の負担引き上げと給付抑制にあたるとして、「認知症の人と家族の会」は22日、法案の一部撤回を求める6万4344人の署名を厚生労働省に提出した。法案は医療提供体制と介護保険制度を一体的に見直す内容。同会はこのうち、軽度の「要支援1、2」向けの通所・訪問介護を市町村事業に移管するなどとした介護関連部分に反発している。厚労省は「署名の数を重く受け止める」としたが、法案の撤回には応じない構え。
(毎日新聞 4月22日)
■一生忘れない入園式 (沖縄より)
10日は双子の息子の幼稚園の入園式でした。ここまでの道のりは決して平たんなものではありませんでした。双子の一人に脳性まひの障がいがあり「入園は難しい」と言われ、市と何度も協議を重ねてきたからです。「子どもの適正に合ったところがいい」と言われてしまうと、親として選択を間違えているのではないかと悩む日々でした。しかし4月に施行された「障害のある人もない人も共に暮らしやすい社会づくり条例」が私を後押ししてくれました。
真のインクルーシブ社会(障がいの有無にかかわらず人格と個性を尊重し合う社会)の実現のために幼いころから隣に当たり前のように障がい者もいるという環境と一緒に学び合える教育が大切なのではないでしょうか。入園式に車いすに乗って緊張顔のわが子。私はこの日を一生忘れないと思います。
(沖縄の日刊新聞「琉球新報」の副読紙「週刊レキオ」より転載)
5月 6, 2014