事務局より

編集後記

今号、総会案内記事にもあるように、国際障害者年の1981年12月に障問連は結成されましたので、この12月でちょうど40年間の活動を行ってきたことになります。結成当時は、私はまだ養護学校の小学部3年生でした。

この40年間の歴史をざっと振り返れば、すでに80年代から、福祉の切り捨てははじまっていたわけで、1982年の老人保健法で、高齢者の医療負担の割合が、無料から1割になりました。中曽根長期政権(1982~1987首相在任)のころから、国鉄・電電公社・専売公社の民営化を中心に、新自由主義路線の基礎を築くことになります。続く竹下内閣時の1989年に、消費税が導入されます。いまの若い人たちは、消費税がなかった時代など考えられないかもしれませんが、そのような時代は確かにあったのです。

「失われた○○年」とはよく言われますが、この40年はまさに「社会保障、社会福祉が失われた期間」でもあります。しかもこの間、大きな災害も頻発し、現在もコロナ禍がもう2年も続いています。そのなかで〈弱者〉たちのいのちは軽んじられ、切り捨てられています。朝鮮学校を狙った襲撃事件や、相模原事件のように障害者のいのちを狙った「命の選別」も起こってしまっています。こうした時代に抗しつつ、マイノリティのいのちを犠牲にしない社会を目指して、さらに運動を続けていかねばと思っています。(NZ)

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