編集後記
この編集後記を書いている現在、パラリンピックが絶賛開催中です。
私自身は、以前も書いたように、オリパラにはそもそも反対ですし、感染症下で世界から大規模に集まって壮大な「運動会」を行うなど、もってのほかであると思っています。
ただ、私の知り合いにも、パラリンピックに出場するようなレベルの選手がおり、今回は出場を逃したようですが、知り合いには夢をかなえてほしい、パラリンピックに出場してほしいとの思いもあります。実際問題として、パラアスリートには、健常者アスリートと比べてスポンサーもつきにくく、一部の有名な選手をのぞいて多くが練習等にかかる費用は自腹だと聞きます。また、最近の研究によれば、パラアスリートも現実の生活ではできない部分も多く、「（スポーツが）できる自分」との間のかい離で悩んでいたりもするようです。
ともあれ、パラリンピックという「大きな器」で見たときには、オリンピックにはらまれる問題の多くが妥当すると思いますし、能力主義の問題はオリンピック以上に問われるべきかと思います。障害者も健常者もスポーツをする権利はもちろんありますが、「スポーツで競う」「競うことそのもの」がどういうことなのか、国家主義や能力主義に陥らずに考えていきたいものだと思います。（NZ）
9月 3, 2021