事務局より

編集後記

ここ数年、年が明けても「おめでとうございます」とは言いづらい世相になってしまったと毎年のように思います。本年はより一層そのように思いますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

総会の後に開かれる人権シンポジウム、今年のテーマは「コロナ禍でマイノリティがどんな困難を強いられたか」となっています。昨年は米国各地で「Black Lives Matter 運動」が起こり、人種差別に反対するデモも数多く行われましたが、その一方でコロナによる黒人やラティーノの死亡率は白人の4倍に上るとの報告もあります。有事においては、マイノリティに対する差別や「命の選別」が露骨な形で現れてしまうと言ってよいでしょう。

私たちは、26年前に起こった阪神・淡路大震災の未曽有の困難の中を生きてきました。中には亡くなってしまった仲間や、その後のより困難な生活を余儀なくされた仲間もいます。私たちは誰より、有事におけるマイノリティが捨て置かれる状況を知っています。そして、平時におけるネットワークの強み、平時から差別を撤廃していくことの重要性を知っています。そんな気持ちを胸に、みなさんとともに障問連の40年間の運動の重みをかみしめ、次代につなぐような運動にしていければと思います。(NZ)

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