事務局より

【事務局より】

◆家族介護の限界による事件

神戸市須磨区で22歳の女性が同居する祖母に対して昨年10月に「タオルを口に詰め込んだり鼻を覆ったりして窒息死」させた事件の公判が10月18日に神戸地裁で下され突発的な殺意を認めつつ「介護と仕事のストレスで心身ともに疲弊していた」と執行猶予の判決が下されたと報道されていた。毎日新聞では「ヤングケアラー」の問題を取り上げ、今年7月5日「社説」で、以下紹介されている。

「(ヤングケアラーとは)・・・・慢性的な病気や障害を抱える父母や兄弟姉妹などを支え、本来なら大人が担うような介護を引き受けている。精神障害がある親の面倒をみるケースや、ひとり親家庭で親の代わりに祖父母をケアする場合など、事情はさまざまだ。 総務省の統計を基にした毎日新聞の集計では、15~19歳のヤングケアラーは全国で推計3万7100人に上る。約3人に1人は週に4日以上介護している」とし・・・

「埼玉県では、ヤングケアラーを支援する全国初の条例が制定され、実態調査が始まる。国は自治体任せにせず、全国的な調査を早急に実施すべきだ」と指摘し、「ヤングケアラーの存在は、家庭の介護力に限界がある現状を浮き彫りにしている。介護は家族の役割だという考えを見直し、社会全体で支えていくことが必要だ」と国に実態調査の必要性を求めている。

※次回の「介護保障を考える会」は、12/27(日)を予定しています。

 

◆今年度の県との交渉について

これが「介護の社会化」を目的として始まった介護保険のあり様、さらに他府県のことですが、今年7月京都市で「息子の介護に疲れた」と母親が17歳の知的障害児を絞め殺す事件が新聞報道されていました。重度訪問介護の対象拡大が図られても利用が少ない実態、グループホーム数も伸びず、訪問系も人材不足の中、家族が担わざるを得ない実態により、失われていく命。障問連として障害者計画策定にあたり地域で生活する支援の抜本的な見直しを求め昨年意見書を提出しました。また、毎年開催される兵庫県とのオールラウンド交渉は、11月19日に開催されますが、新型コロナウィルスにより参加人数を制限されています。今年度については、事務局で参加人数を確定しています。ご意見ご質問ありましたら事務局に寄せてください。以上、ご了解をお願いします。

 

◆今後の予定  2020年度総会と人権シンポジウムなど

兵庫県との交渉は制限はありつつ開催されますが、神戸市に要望書を提出する連絡をしたところ、新型コロナウィルスにより「全ての団体との話し合いはしていない。文書での回答にして欲しい」とのこと。改めて折衝し制限があっても話し合えるよう求めていきます。

毎年12月に障問連の総会と人権シンポジウムを開催してきましたが、前年度から1月開催に規約も変更しました。次回(11月)の拡大事務局会議で確認しますが、事務局として・・・

「来年1月に「参加」+「ZOOM」により、感染予防に留意しつつ総会と人権シンポジウムを開催する方向を確認しました」。

日時や内容等については、次号のニュースでお伝えします。

総会の前段、12月に「代表者会議」を第二金曜(12/11)に開催予定です。

 

以上、よろしくお願いいたします。

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