新聞記事から

【報道】 新聞記事より

■強制不妊一時金の支給進まず 兵庫県内わずか7人 被害掘り起こしに県消極的

神戸新聞NEXT 2020/8/11 06:45

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202008/0013592748.shtml

 

旧優生保護法(1948~96年)下で障害者らに不妊手術が繰り返された問題で、国の救済法に基づく被害者への一時金支給が進んでいない。兵庫県内では少なくとも330人が旧法による強制手術を受けたとされるが、救済法施行から1年以上がたった7月末時点で、県が窓口となり支給に至ったのは7人にとどまる。県は「多い数字とはいえない」とするが、当事者の心情などを理由に、被害の掘り起こしには消極的だ。(田中宏樹)

昨年4月施行の救済法は、一時金320万円の支給対象を生存する被害者に限定。本人の申し出が前提で、高齢化が進む被害者の掘り起こしや、救済制度の周知が課題となっている。

兵庫県は66~74年に「不幸な子どもの生まれない県民運動」を展開。強制手術の費用負担などを行ったが、残存する記録は極めて少ない。国への提出書類などで65人の実名を確認したものの、このうち現住所を特定できたのは1人で、ほかは死亡か消息不明だった。

県は救済法を説明するちらしを障害者施設などへ配り、電話相談窓口を設置。約70件の相談を基に、8月2日までに16人が一時金請求に至った。いずれも記録が残る65人とは別人とみられるという。

県は電話相談は継続する一方、新たな実態調査は行わない方針。県健康増進課は「新たな資料や記録が見つかることは考えにくい上、手術を家族に伝えていない人もいる。心の傷をえぐることはしたくない」と説明する。

全国的にも支給は進んでいない。厚労省は旧法に基づく手術を受けた約1万2千人が生存すると推計するが、7月末時点での一時金支給は、兵庫を含め661人。都道府県別では宮城の81人が最多で、北海道65人、茨城31人と続く。

被害者らを支援する「優生保護法による被害者とともに歩む兵庫の会」の井上義治事務局長は「兵庫県は手術を推進した過去があるのに対応が不十分。被害の全容が分かるまで調査するべきだ」と求めている。

兵庫県の専用相談窓口TEL078・362・3439

 

 

■障害者の解雇 2月以降で1100人以上“感染拡大も影響” 厚労省

NHK News WEB 2020年8月2日 6時06分

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200802/k10012545991000.html

 

新型コロナウイルスの感染が拡大したことし2月以降、解雇された障害者は1100人以上に上り、去年の同じ時期と比べて、約150人増えたことが厚生労働省のまとめで分かりました。

新型コロナウイルスの障害者雇用への影響を把握するため、厚生労働省がハローワークを通じて解雇された人の数を調べたところ、ウイルスの感染が拡大したことし2月から6月までに1104人に上ったことが分かりました。

これは、去年の同じ時期と比べて152人増加していて、厚生労働省はウイルスの影響が一定程度みられるとしています。

障害者の雇用をめぐっては、企業などに義務づけられている雇用率を今年度中に0.1%引き上げることが決まっていて、厚生労働省の審議会で引き上げ時期を決めるための議論が重ねられています。

厚生労働省は来年1月から引き上げる案を示していますが、ウイルスの感染が拡大する中、経営者側からは先送りを求める声が上がっていて、議論が続いています。

 

 

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