事務局より

【事務局より】 障問連の取り組み ~ 国の制度動向 ~ 新型コロナ関係情報

障問連事務局

 

【障問連の取り組み】

 

◆介護保障問題

○「理由付記」裁判の次回期日

8月20日(木)午前11時    神戸地裁101号法廷

※注意点・・・「今の状況(感染予防)でのキャパは車いす4席,一般傍聴33席が最大です。今後の情勢次第で変更になるかもしれない」と裁判所書記官より弁護団に連絡がありました。次回期日の傍聴方法等については後日、改めてご連絡します。

○障害者の介護保障を考える会  例会のご案内

日時 8月23日(日) 午後1時半~4時半  会場 神戸市障害者福祉センターAB会議室
(※感染予防のため、2部屋借り、広い場所ですが定員は 45名まで。ZOOM参加も準備中)

◆今年度のオールラウンド交渉  新たな障害福祉計画策定(兵庫県・神戸市の審議会等が再開)

○6月下旬、県障害福祉課担当者に確認すると、県としての障害者団体に対する対応として・・・

「現在はコロナに関する困りごとや緊急な対応に追われている。コロナに関して緊急的なものから反映できるよう努めているが。そのような状況なので例年の団体からの要望にどう対応していくのかまで全く考えられていない。コロナの第二波も予想されるので・・・」と考えられない状況のよう。

障問連として、交渉についてはその時点(11月)での新型コロナウィルスの状況に応じ可能な形での交渉の場を協議する。要望書について「コロナ関係」「計画に対する意見」「個別課題」としてまとめ、8月内には提出します。

○7/17県障害福祉審議会特別委員会は開催予定で障問連として参画し、9月には審議会も開催の方向です。ます。また神戸市障害者施策推進協議会が7/21に開催予定です。

【国の制度動向、全国的な様々な課題】

・7月2日毎日新聞によると、新型コロナウィルスの影響により、生活保護の4月の申請件数が前年同月に比べ約24.8%増加、統計を開始した2012年以来伸び率は最大と厚労省が発表した。

・6月30日毎日新聞によると、国が全都道府県に提供した医療物資について、37都道府県は医療機関にだけ配布し、介護施設には配布しなかったと報じられていた。

以下、この間補正予算等により次々と支援策が打ち出されているが、新型コロナウィルスによる生活破壊や貧困、障害者の諸課題も含め、今後とも明らかにし、誰もが安心して暮らせる社会が求められます。

 

◆障害福祉サービス等報酬改定検討チーム

報酬改定は3年に一度行われ、2021年度改定にむけた検討はコロナによりストップしていましたが再開され、6月下旬から8月上旬まで、46の全国団体ヒアリングが行われます。恐らく新型コロナウィルスの影響について多くの団体から要望数上げられるでしょう。このような非常時においてもサービスの継続が求められる福祉サービスの基盤のぜい弱さが露わになりました。それも踏まえ、利用者も職員も安心して生活し活動できるよう、報酬改定されることを強く望みます。注目を。

 

◆教 育   どうなる特別支援教育❓?  有識者会議が開催

前号で川崎市就学裁判、光菅和希君が希望する地域の小学校への就学を拒否され、それを不当として訴えた裁判で原告の主張を全く認めない不当判決について大谷弁護士の判決批判の文章を掲載しました。7月12日東京で「ゆるせない!横浜地裁判決~問題点とこれからの取り組み 報告集会」がオンラインを活用して開催され、世田谷区の小学校に転校した和希君の状況報告、弁護団からは判決文の問題点と今後の控訴審について報告されます。国連障害者権利条約に批准し就学の仕組みが転換され、本人保護者の希望は尊重するとされているのに、なぜこのような不当判決がまかりとおるのか。

昨年9月から始まり来年3月に報告書が取りまとめられる予定の「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議」が6/30には第8回目の会議が開催され、これまでの「議論の整理(案)」が資料配布された。「多様な学びの場の確保充実」「就学前からの連続性ある支援」「他機関との連携」など従来の来ていて方針をより強化し、さらに「iCTの活用」が紙面を割いて展開され、そして「教員の専門性の向上」として、より発達障害の専門性を深めるために特別支援教育の新たな免許状も検討されています。そして、文科省流の「障害のある子もない子も共に学ぶ」環境整備として「副次的な籍の導入」にも多く言及されている。「特別支援学校在籍の児童が居住する地域とのつながりを強め『交流および共同学習』推進のため居住地校に副次的な籍を置く」そして「地域校で学ぶ障害児は特別支援学校に籍を置き専門的な指導が受けられるようにする」と位置付けられています。

ますます専門性、個別の支援が重視され、私たちが求める共に学ぶ教育が困難な状況に追いやられていきます。今後とも注視していきます。
◆旧優生保護法 強制不妊手術の国賠訴訟

7月内に大阪地裁、9月には札幌地裁で結審が予定されています。神戸地裁では11月まで口頭弁論が予定され、結審の予定は未定ですが、来年以降にも各地裁での判決が続きます。

 

【新型コロナウィルスに係る課題】

情報を十分に集約できていません。部分的な情報であることをご了解ください。

○「生活介護~人員基準等の臨時的取り扱い」(事務連絡6月19日)

生活介護において、今後もサービスの提供にあたり、いわゆる「3つの密」(「換気が悪い密閉空間」

「多数が集まる密集場所」及び「間近で会話や発声をする密接場面」)を避けるための取組として、

分散通所など様々な形態が想定されることを踏まえて、利用時間が5時間未満の利用者が全体の5割

を超えた場合でも、短時間利用減算を適用しないことを可能とする。

※第2次補正予算案が6月12日に成立し、それを受けて6月25日には「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(障害福祉サービス等分)の実施について」が出されました。その内容を抜粋して紹介します。

○仮称:「生産活動活性化支援事業」

『福祉新聞』によると、就労A型事業、B型事業に対して「工賃の下支え」として最大50万円を支給するとされています。

・(内容):報酬は工賃に充ててはならない原則があるが、この事業の支援金を家賃や設備費にあてることで、その分利用者の工賃に当てることができるとされています。

・(対象):生産活動収入がどの程度減った事業所を対象とするかどうかは不明。持続化給付金の要件を軸にして今後検討されるとのこと。

→ 別項の事業所アンケート調査結果にあるよう、生産活動等が大幅に減収、工賃の保障が困難な状況です。障害年金と工賃でギリギリの状態で生活している障害者にとっては大きな打撃です。この支援事業が幅広く対象となることを求めたいと思います。

 

○障害福祉サービス施設・事業所等に勤務する職員に対する慰労金の支給事業

(内容)

・新型コロナウイルス感染症が発生した又は濃厚接触者に対応した施設・事業所に勤務する職員に対し慰労金(20万円)を支給。

・上記以外の施設・事業所に勤務し、利用者との接触を伴うサービスに携わる職員に対し 慰労金(5万円)を支給。

(対象事業所)・・・全ての障害福祉サービス施設・事業所等が対象。

※「細井さん情報提供(障大連)」によると、当初はこの慰労金の対象から「地域生活支援事業は対象外」とされていた。この間、国においては、地域活動支援センター事業は「地域の実情に応じて実施する市町村事業」であることを理由に、ことごとくコロナ対策の枠外におかれ、国はマスク等の配布対象からも外していたとのこと。多くの働きかけにより、この慰労金について、他の障害福祉サービスと同様に「地域生活支援事業」も支給対象者に入ったとのことです。要綱案の文面では「地域生活支援事業の事業者であって、当該地域における緊急事態宣言発令中に自治体からの要請を受けて業務を継続していた事業所については対象となる」と書かれているようですが、兵庫県ではどうなるのか、県にも強く求めたいと思います。

(対象職員)・・・「利用者との接触を伴い」かつ「継続して提供することが必要な業務」に従事していれば、雇用形態は問わず登録ヘルパーや非常勤職員も対象になる。

但し、条件として、対象となる期間「始期~6月30日」の間に延べ10日以上の勤務がある者。

※「始期」とは??・・・

(都道府県単位で新型コロナウイルス感染症患者1例目発生日または緊急事態宣言が出された日)

※事業所が申請しないと慰労金は職員に届きません。早ければ8月以降に届く予定。

 

○障害福祉サービス施設・事業所等における感染対策徹底支援事業

・2020年4月1日以降、感染症対策を徹底した上で、障害福祉サービス等の提供を行うために必要な「かかり増し経費」が発生した障害福祉サービス事業所・施設等への助成。

※→「かかりまし経費」=「コロナがなければ必要でなかった経費・コロナのため増えた経費」

→マスクや消毒液、人員確保の職業紹介料、割増賃金、物品や場所の使用料など幅広く認められています。

 

以上。いずれも申請先は都道府県、今後都道府県から申請要綱、用紙等が示される予定。


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