国/県の制度

【国の制度動向】  差別解消法の見直し論議/改正バリアフリー法成立

◆障害者差別解消法の見直し

5月25日内閣府障害者政策委員会がWeb会議により開催され障害者差別解消法の見直しについて検討されました。

主な内容は・・・

○民間事業者の合理的配慮の義務化

○都道府県の広域専門相談員等の活用

○ワンストップ相談窓口の設置(現在の体制では、省庁の相談窓口だとたらい回しが起こる。省庁の相談窓口を有効に機能させる為にも、ワンストップ相談窓口は必要)

○差別の定義について 障害者基本法との整合性も取らないといけないため、障害者基本法の改正についても議論すべきではないか。

→今回は差別解消法の見直しであり基本法の改正は困難。

→ワンストップの窓口については検討したい。

→今回Web会議形式での開催であり、もう一回、取りまとめの議論が行われることになった。

また、外務省からの報告として・・・「国連の障害者権利条約の権利委員会による日本の審査の日程については、コロナウイルスの影響で、今年8月の予定は延期になり、まだ見通しがついていない。政策委員会が作成するList of issueの提出については、9月28日まで延期するとの連絡があった」と報告があった。

 

◆改正バリアフリー法成立

5月13日に参議院本会議で改正バリアフリー法が全会一致で可決成立しました。公立の小中学校のバリアフリー義務化などの大きな前進があった一方で、改善されなかった課題、少しだけ動き出したものなどがあり、これからどの課題に取り組むか、ポイントを地域と中央に分けてまとめました。ぜひ、みなさんの地元でも取り組んでください。(DPI日本会議事務局長 佐藤聡さん)

 

【地域での運動 5本柱】

①  マスタープラン・基本構想

2018年改正で新たに盛り込まれたもので、自治体がバリアフリー整備の方針をまとめ、地域を区切って重点的にバリアフリー整備ができるというものです。バリアフリー法では不十分な建物関係も含めて面的な整備ができるので、活用したら非常に有効です。しかし、現在までの策定した自治体は6,検討中を含めても56自治体のみと非常に低調です。住民提案で作成することができますので、ぜひ、みなさんの地元でも提案してください。

 

② 委任条例

自治体の条例でバリアフリー法の上乗せ・横出しができるというものです。例えば、建物はバリアフリー法では床面積2000㎡以上のものしかバリアフリー整備義務がありませんが、大阪府は条例でコンビニは100~200㎡に義務化しています。そのため、大阪では車椅子で入れないコンビニは殆どありません。

このようにみなさんの住む自治体の福祉のまちづくり条例等を委任条例化することで、非常に大きな整備を実現することができるのです。現在は14都府県6市区しか委任条例はありませんが、もっと増やすことによって、各地でのバリアフリー整備が進み、さらには次の法改正に好影響を与えます。ぜひみなさんの地元の自治体に働きかけてください。

 

③ 学校のバリアフリー化

今回ろの改正で公立の小中学校はバリアフリー整備が義務化されましたが、新築と大規模改修時しかバリアフリー整備の義務はないのです。そのため、ほっておいたら学校のバリアフリー化は進みません。ぜひ、地元の自治体に働きかけて、整備計画を策定し、計画的にBF化を実現させてください。

 

④ 公共交通機関のバリアフリー整備

2018年改正で全国の公共交通事業者に「ソフトとハードの取り組み計画」というものが課せられました。これは、事業者がバリアフリー整備計画を毎年公表するもので、国交省ホームページに掲載されます(移動等円滑化取組計画書)。地元事業者がどのような計画をもっているのかわかりますのでとても参考になります。ぜひ、地元事業者の計画をチェックし、働きかけに活用してください。https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_tk_000211.html

 

⑤ 移動等円滑化地域分科会(全国10ヶ所)

2018年改正で全国10の運輸局に地域分科会が設けられました(北海道、東北、関東、北信越、中部、近畿、中国、四国、九州、沖縄)。委員になっている方は、ぜひ、地域の特性に応じた事例、先進事例・象徴的事例、設計段階からの当事者参画等を提案し、積極的に動かしていってください。

 

【中央での10課題】

改正法には入らなかったが、附帯決議には多くの課題が盛り込まれました。その中でも特に下記の10課題が今後の運動のポイントです。いずれも重要な課題であり、基準の策定とさらなる改善を目指して働きかけを続けていきたいと思います。

①学校のバリアフリー化

②空港アクセス・長距離バス(鉄道のない地方空港で導入開始。鹿児島空港、広島空港等)

③小規模店舗(検討会で2020年度中にガイドライン策定)

④共同住宅(ガイドラインの改訂必要)

⑤ホテル(一般客室のバリアフリー化。東京、大阪、京都で条例策定済み)

⑥駅ホームの整備(ホームドアの設置推進、ホームと車両の隙間と段差の解消)

⑦新幹線(車椅子用席の増設・web予約・全てのみどりの窓口での迅速な予約発券)

⑧評価会議(当事者評価を積極的に展開)

⑨基本方針の見直し(2021年からのバリアフリー整備目標の策定)

⑩歴史的建造物のバリアフリー整備基準(EVのない名古屋城はゆるさん!)

(※以上 JIL政策委員会ニュースレターから要約引用しました)

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