【おすすめ本の紹介】 『るさんちまん』 (にしわきさちお マンガ集2)
ペンネーム「にしわきさちお」とは、障問連副代表であり、加盟団体「いこいの場ひょうご」事務局長の高瀬建三さんである。高瀬さんは無類の読書家、豊富な知識に驚嘆・・・いつも学ばせてもらっている。障問連に対する苦言も事ある度にいただいている。その根底に何があるのか、今回初めて少しわかった。
この本のタイトルの「るさんちまん」、元はフランス語。本の末尾に、〈怨恨・憎悪などの感情が反復され、内攻して心に積もっている状態〉(広辞苑より)とされ、高瀬さんは「私は『貧しい者の、豊かな者への憎悪表現』のように使っています」と記されている。
高瀬さんの「恨」・・・中卒での就職、北播磨から神戸へ、職場でのいじめ、精神障害、図書館通い、釜ヶ崎、障害者運動との出会い・・・そんな高瀬さんの半生に埋め込まれているのだろう。
同本に収められている4こまマンガは、『京都福祉新聞』での連載の他、2団体の機関誌でも連載されています。それぞれに・・・
「晴れのち福ちゃん」
「浮いているくん」
「ハナサカ ハルちゃん」
と3人が主人公、その3人とも同本に登場します。社会風刺、さりげない日常から、本からの引用、とても読み応え、奥深い内容です。
この30年近く少し横におらせてもらった者として、ぜひこのマンガ本の購入をお勧めします。(K)
問い合わせは障問連宛にメール(info@shoumonren-hyogo.jp)、または栗山まで(略)。
(定価1000円 自費出版)
8月 6, 2019