事務局より

編集後記

お笑い芸人「ネプチューン」の名倉潤さんがうつ病のため2ヶ月間の休養を発表されました。「手術の“侵襲(しんしゅう)”という普段の生活圏にはないストレスが要因でうつ病を発症し、一定期間の休養が必要という医師の診断を受けた」(日刊スポーツ8/1)とされています。外科的手術が原因で発症したうつ病で、「汎適応症候群」と呼ばれるそうです。そのメカニズムは、手術侵襲による人体に強いストレスが生体反応を起こし、ホルモンバランスが崩れ、身体を元に戻そうとする抵抗期があり、上手く身体が元に戻らないと不適応状態になるそうです。生体反応はしかたがないとしても、身体が元に戻ろうとする段階においては社会的な価値観があるのではないでしょうか。手術前の身体に戻らなければならないとする「圧力」、身体が戻ることで「適応」とみなす社会…そうしたことが、名倉さんを追い込んでいったのではないでしょうか。「多少(いやまったく)動かなくてもかまわない」とする寛容さが社会にもう少しあれば、名倉さんの術後、それほどまでに苦しい思いをせずに済んだのでは、と思うのです。世の中、障害に対する寛容さがあまりにも低すぎます。(NZ)

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