介護保障 市・町の制度

【補足】 居宅系サービスの支給量審査基準等の見直しに関する意見書

障害者問題を考える兵庫県連絡会議

 

今回障害者支援課からの提案についての障問連としての意見は、意見書本編及び添付資料提言(2018年9月26日に提出したもの)の通りですが、未定稿本文の中でもすでに現場で混乱しており、今後誤った運用をひきおこしそうな点を「意見書(補足)」としてあげます。あやまった表記やまぎらわしい表現は廃止し、必要事項を訂正・追記してください。

 

◆  訪問看護等との併給関係 「居宅介護の支給決定はできない」は誤り

「訪問診療や訪問看護等の保健医療サービスを利用している時間帯については、診療報酬でまかなわれているので、当該時間について居宅介護の支給決定はできないので注意する。」とありますが、同じ診療報酬でまかなわれている通院先でも、医師による受診中以外は障害状況に応じてヘルパーの併給が認められています。介護保険においてもアセスメントの上、訪問看護とヘルパーの同時利用は可能です。当該障害者の体格や障害特性、コミュニケーション支援の必要性などをふまえて現実的に判断する必要があり、現在すでに現場では運用が混乱しています。「訪問診療や訪問看護等の保健医療サービスの併給を希望する場合は、その必要性を協議して決定するものとする」と改めるべきです。

 

◆  重度訪問介護の宿泊利用について

平成25年6月12日付の障害者支援課長通知がまだガイドライン本文案に掲載されていますが、非常にわかりにくい記述である上に誤りも含まれています。改めてください。

・  重度訪問介護等の1日を越える外出について

(厚労省)平成30年度障害福祉サービス等報酬改定の概要に、以下のようにあります。

外出時における支援の見直し

障害福祉サービスは、個々の障害者等のニーズ等を勘案して支給決定を行うものであり、1日を越える用務における支援の要否も含めて、市町村が支給決定を行うことから、外出時の支援を「原則として1日の範囲内で用務を終えるものに限る。」とする規定を廃止する(同行援護及び行動援護についても同様)。

 

従来の告示にあった「原則として一日の範囲内で用務を終えるものに限る」が削除され、これに伴い、外出のQ&A(1日を越える外出に関するもの)も廃止になりましたので、通知も改定してください。

・  重度訪問介護(移動中介護)に算定できないものについて

①    居宅内介護②宿泊先(施設内)での介護

と通知にありますが、正しくは①について居宅内介護外出準備をのぞく)と書くべきであり、②については、宿泊先も重度訪問介護の対象となることを明記するべきです。現場での混乱や窓口での誤解が生じています。

 

介護保険優先の原則について

介護保険への移行こそ、現場での不安・混乱を呼んでいます。障害福祉サービスのホームヘルプと介護保険の訪問介護の関係について、一律のおきかえが行われ、生活に不都合が生じている当事者が多くいます。このままの記述では、不安・混乱はなくなりません。

以下の厚生労働省通知を明記するべきです。

「障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係について」(平成19年3月28日障企発障障発0328002号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長、障害福祉課長連名通知より)

介護保険サービス優先の捉え方

ア サービス内容や機能から、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は、基本的には、この介護保険サービスに係る保険給付を優先してうけることとなる。しかしながら、障害者が同様のサービスを希望する場合でも、その心身の状況やサービス利用を必要とする理由は多様であり、介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難であることから、障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする。

したがって、市町村において、申請に係る障害福祉サービスの利用に関する具体的な内容(利用意向)を聴き取りにより把握した上で、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か否かを適切に判断すること。

 

その上で、介護保険の支給限度基準の制約以外にも、交換可能な場合と交換が難しい場合があることを明記して、当事者が納得した上での申請、不都合が生じない支給決定の変更を徹底する旨書き込まねばなりません。

 

◆  行動障害を有する者への重度訪問介護について

市内に行動援護事業者がとにかく少ないという事実に加え、知的・精神障害者が重度訪問介護の支給決定を受けるためには、行動援護事業者のアセスメントが絶対必要でとにかくややこしいという誤解があり、申請を阻んでいる実態があります。必要と思われる対象者については、より積極的に制度案内を行いつつ、柔軟な運用をしていけるように以下のように追記を行い、各区の窓口においては積極的に制度案内を行うようにする必要があります。

 

追記内容

行動障害を有する者が重度訪問介護の利用を希望する場合は、相談支援事業者による利用計画、行動援護事業者によるアセスメントが必要であるが、事業所が確保出来なかった場合は、居住地の支援センターが利用計画を作成し、区と協議の上、その他の障害福祉サービス事業所においてもアセスメントを行うことができる。

 

以上

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