新聞記事から

【報道】 新聞記事より

■ともに・2020バリアーゼロ社会へ 障害者差別解消法「国会も適用対象に」 日弁連意見書

毎日新聞2018年7月29日 東京朝刊

 

https://mainichi.jp/articles/20180729/ddm/041/040/128000c

 

日本弁護士連合会は、障害者差別解消法に国会も適用の対象とする規定を速やかに設けるよう求める意見書を公表した。

2016年5月の国会審議で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の参考人招致が「質疑に時間がかかる」などとして実現しなかった問題が起き、日弁連が対応を協議していた。

同法は16年4月施行。内閣の行政機関や地方自治体に障害者への「合理的配慮」などを義務付ける一方、国会や裁判所については「三権分立の観点から自律的に必要な措置を講じることとすることが適当」として適用対象外とされている。

これに対し、意見書は「国会の自律的措置に任せていたのでは、差別を根絶することが困難」と指摘。「国会における差別禁止を明記する法的手当てが必要」と訴えている。意見書は17日付で衆参両院議長に提出された。【武本光政】

 

 

■従業員50人以上に拡大=障害者雇用促進で報告書-厚労省研究会

時事通信社 2018/07/27 15:53

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018072700873&g=eco

 

厚生労働省の研究会は27日、障害者雇用の促進に向けた報告書をまとめた。障害者の雇用者数によって納付金を徴収したり、調整金を支払ったりする対象を現在の従業員100人超の企業から、50人以上の企業に広げ、中小企業も実質的に制度の対象とする方針を示した。

報告書は労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に提出され、法制化に向けた議論が進められる。

障害者雇用促進法は、法定雇用率(2018年度は2.2%)を下回った場合、不足する障害者数に応じた納付金を徴収し、上回れば調整金を支給することを定めている。対象は当初、従業員300人超の企業だったが、15年度から100人超に広げられた。

 

 

■障害者3割「心身に不調」 相模原殺傷事件の衝撃強く

東奥日報 2018年7月26日

https://www.toonippo.co.jp/articles/-/61105

 

相模原市の障害者施設殺傷事件から2年となるのを機に共同通信が全国の障害者を対象に実施したアンケートで、回答した216人の3割に当たる67人に、事件について考えて心身の不調や変化を感じた経験があることが26日、分かった。不眠や不安感、外出の恐怖感を記した回答が目立ち、戦後最悪といわれる事件が、障害のある当事者に与えた衝撃の大きさが改めて浮き彫りになった。

アンケートは6月下旬から7月中旬に実施。障害者団体「ピープルファーストジャパン」を通じて会員らに質問書を配布した。精神障害や知的障害などがある19〜83歳の216人が回答。居住地は13都道府県に及んだ。

 

 

■相模原事件受け障害者が雑誌創刊

NHK News Web 07月28日 08時49分

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180728/0004503.html

 

神奈川県相模原市の知的障害者施設で46人が殺傷された事件から2年がたつのを受けて、大阪で、障害がある人たちが自分たちをめぐる状況や問題を取り上げた新たな雑誌を創刊しました。

「しずく」という、この雑誌は今月20日に創刊し、大阪に住む障害のある人たちや支援者など10人がB5版28ページに障害をめぐる現状や問題を執筆しています。

2年前の障害者殺傷事件も取り上げ「見知らぬ人が側を通り過ぎる一瞬、身体が強ばる」などと、障害のある人たちに今も続く恐怖感がつづられています。

27日は執筆した人のうち8人が大阪・東淀川区の事務所に集まり創刊号について意見を交わしました。

執筆者の中には、障害者の社会進出を目指して去年までの38年間、発行され続けた雑誌「そよ風のように街に出よう」に関わっていた人たちもいて、会議では「障害者1人1人の思いを出せる雑誌にしていきたい」といった意見が出ていました。

「しずく」で執筆を担う1人の尾上浩二さん(58)は「長年、障害者運動に関わってきたが、相模原事件を受けて無力感を感じた。『しずく』のように小さいかもしれないが、情報を発信し続けていろんな人が考えるきっかけになりたい」と話していました。

 

 

■ホームドア全駅設置へ 神戸市営地下鉄西神・山手線

神戸新聞NEXT 2018/7/5 06:30

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201807/0011415948.shtml

 

視覚障害者がホームから転落する事故が全国で相次いだことを受け、神戸市交通局は4日、市営地下鉄西神・山手線の全16駅に転落防止用のホームドアを設置する方針を市会企業建設委員会で明らかにした。既設の三宮駅も含め、費用は総額約50億円。市の一般会計からの拠出や国の補助金も絡むため時期は流動的だが、同局は2023年度の設置完了を目指す。初導入された三宮駅では、転落事故だけでなく、駆け込み乗車もなくなるなど効果が表れているという。

同局によると、既設の三宮駅に続き、先行的に新長田、名谷、西神中央-の3駅について本年度から設計を開始し、20年度に設置する計画。残る12駅については、21~22年度に設計し、23年度の設置を見込む。22年度までに同線を走る全車両を新型に更新する予定で、現在手動で開け閉めしているホームドアが、車両ドアの開閉と連動するようになるという。

設置費用の約半分を市の一般会計、約4分の1を国の補助金で賄い、残る4分の1を交通局が負担する方針といい、国や市の財政状況によっては設置が遅れる可能性もある。

今年3月3日に稼働が始まった三宮駅では、ドア18枚を2ホーム分設置するのに計約2億4千万円かかった。車両ドアと別にホームドアを開閉するため10秒ほど長くかかるが、停車時間内で調整し、ダイヤに影響は出ていないという。西神・山手線全線で年間十数件あったという転落事故も、ドア設置後の同駅ではゼロ。整列乗車が徹底されるなど副次的な効果も出ているという。

17年度の駅別乗降客数(1日)は、三宮=約12万2千人▽新長田=約4万2千人▽名谷=約5万4千人▽西神中央=約5万人。(霍見真一郎)

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