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【報道/案内】 「みんなで作ろう!!地域で暮らせるガイドライン」連続セミナー

■心の扉を開いて

共に生きる兵庫 第1部「地域で暮らす」/21 私たちの意見反映を 市審査基準見直しで提案へ /兵庫

毎日新聞2018年2月12日 地方版

https://mainichi.jp/articles/20180212/ddl/k28/040/249000c

 

NPO法人「生活支援研究会」スタッフらと談笑する田中義一さん(右)=神戸市東灘区で、桜井由紀治撮影

障害者福祉施策における公的支援で、自治体はそれぞれ月何時間を標準などとする支給量を定める支給決定基準(ガイドライン)を設けている。このガイドラインを基本にして利用者の支給量が決定されるが、希望する介護時間数と実際に支給される時間数に大きな隔たりがあり、自治体側と利用者側が対立するケースが目立つ。利用者側は、自治体側は個々の実情を勘案せずに、ガイドラインに機械的に当てはめて決めていると主張する。

神戸市は、2006年に作成したガイドライン「支給量審査基準」の見直しに着手する。毎年度部分的に更新しているが、作成から12年が経過して、利用者側から変更を求める声の多い「重度訪問介護」や「居宅介護」を中心に、社会環境の変化に対応した大幅な見直しが必要と判断したという。19年4月実施を目指すこの新ガイドラインに、地域で当たり前に暮らしたいと願う障害当事者や支援者らの意見を反映させようという動きがある。

18日、神戸市内で開かれる「みんなで作ろう!!地域で暮らせるガイドライン」連続セミナーだ。3回連続で他都市の事例を学び、思いを語り合って自分たちの望む見直し案をまとめ市に提示する。実行委メンバーでNPO法人「生活支援研究会」(神戸市東灘区)事務局長の田中義一さん(49)は「地域で安心して暮らすだけの支給量が出ずに悩んでいる仲間たちと出会いたい」と呼びかけている。

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実行委関係者が情報公開請求で入手した神戸市の「支給量審査基準」(14年4月現在)。支給量の上限は設定されていないものの、判断の目安とする標準支給量を、サービスごとに定めている。

例えば、長時間介護が必要な人にヘルパーを派遣する「重度訪問介護」では、障害支援区分が最重度6で医療的ケアが必要な利用者の場合、標準支給量は単身世帯が月279時間、家族らとの同居世帯は月224時間。審査基準では、個別の事情によって標準支給量の1・5倍以内なら加算できるが、1・5倍を超える場合は「審査会に諮らなければならない」として、医師らで構成する第三者機関の審査を義務づける。

一方、近隣自治体のガイドラインを見ると、西宮市の場合、区分6の重度訪問介護利用者は同居、単身の世帯の区別なく、深夜帯の介助が必要な人に対して標準支給量を月460時間と定める。宝塚市の標準支給量は、区分6の同居世帯で月350時間、単身世帯ならこれに1・5倍加算して月525時間だ。両市とも、神戸市が最重度の人に対して標準支給量に1・5倍を加算した場合の同居世帯月336時間、単身世帯月418・5時間を上回る。他都市の大半はガイドラインをホームページで公開しているが、神戸市は公開していない。

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田中さんは「障害の種類や生活スタイル、本人の希望など、地域生活には個別性が高く、画一的な基準では対応できない」と指摘する。田中さんが支援する障害当事者も、支給量が十分でないため、障害年金などで生活しながら、介護料の一部を特別障害者手当で自己負担してヘルパーに付いてもらう人もいる。田中さんは「当事者や支援者、行政が協働で『地域でこんな支援が受けられるんだ』と勇気づけられるガイドラインを作ることが理想だ」と訴える。

◎18日、中央区で

第1回セミナーは18日午後1時半、神戸市中央区の市勤労会館308号室で。無料。問い合わせは、生活支援研究会(078・842・3299)へ。     【編集委員・桜井由紀治】=つづく

 

『みんなで作ろう!!地域で暮らせるガイドライン』 連続セミナー 第2回

理想のガイドラインを考えてみよう!!

~ワーキンググループ形式による障害種別/サービス毎の検討作業

~障がい者が 自分らしく 生きるために~

2月18日に行いました『みんなで作ろう!!地域で暮らせるガイドライン』連続セミナーの第1回目では、多数の皆様にご参加いただくことができました。

連続セミナー①の内容を受けて、今回の連続セミナー②では、ワーキンググループ形式で、障害種別やサービス毎の「理想的なガイドライン」を検討する作業を行ってみたいと思っています。障害種別やサービス毎に、どのようなガイドラインであれば、「障がい者が自分らしく生きること」が出来るのかを考えてみたいと思います。更に、次回の連続セミナー③では、今回検討した障害種別/サービス毎のガイドライン案をまとめる形で、みんなで考えた『私たちのガイドライン案』を提言していけたらと考えております。

是非ともご参加いただき、一緒に私たちにとっての理想的なガイドラインを考えていきましょう。また、前回の連続セミナーにご参加いただけなかった方でも、一緒に考えていける内容になっております。前回よりも多くの方にご参加いただきたいと考えております。ご協力をよろしくお願いします。

日時:2018年4月28日(土) 13:30~16:30

場所:神戸市勤労会館 308号室 (各線 三宮駅 徒歩5分)

申し込みや参加費は不要です。お気軽にご参加ください!

※手話通訳が必要な方は、4月10日までに申し込みください。

主催:「みんなで作ろう!!地域で暮らせるガイドライン」連続セミナー実行委員会

共催:障害者の介護保障を考える会・障害者問題を考える兵庫県連絡会議(障問連)

協力:NPO法人CIL神戸Beすけっと・NPO法人ぱれっと・NPO法人生活支援研究会・自立生活センターリングリング

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