事務局より

編集後記

1月11日から20日まで全9回(19日を除く)、沖縄タイムスは「私たちの平成・能力至上社会を生きる」という連載を組んだ。「平成」括りには疑問だが、この30年を「能力」を通して見るという試みは有意義だ。宗教まがいの「能力開発セミナー」、能力を身につけてもなくならない格差、そして障害者の現場でも「できる」ことを問われる、そうした内実が明らかにされた。▼1月30日、宮城県の女性が過去の強制不妊手術を国に問うため、裁判を起こされた。この方の勇気ある行動を讃えるだけでなく、生存権を規定した日本国憲法下で障害者の権利が蹂躙されてきた事実がもっと知られるべきだ。▼新型出生前診断も臨床研究から本格実施へと指針を見直すという。障害者を不要な存在だと考える社会が改めて浮き彫りにされている。(NZ)

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