教育

編集後記

東京新聞4/3「視点」に「相模原事件 植松被告に接見 差別思想変わらぬ印象」という記事がありました。それによると、被告は遺族に対しては「悲しみと怒りで傷つけてしまったことに心から深くおわびします」と言っていますが、亡くなった障害者に対しては「沈黙を続け」ているそうです。また同記事には、「障害者を支える仕事をする中で差別的な考えを募らせた」という指摘もなされています。一朝一夕に彼の考えが変わることはないのではないかと思います。社会には障害者を排除する空気、それを排除だとすら思わない風潮が蔓延しているからです。4/2読売新聞でも、「子の障害・病気悩み殺害…親の7割、65歳以上」という記事で、「将来への悲観や介護疲れが背景にあり」「子供の障害や病気に悩んだ親が、子供を手にかけてしまう殺人・心中事件が相次いでいる」と報じています。殺される側の障害者のいのちより、先に「遺族」や「悩んだ親」に考えが向いてしまう風潮じたいを問うていく必要がまだまだありそうです。差別的な考え方に対峙していくためにも、対話の重要性、多様な存在が生きていることを社会にしっかりと根づかせていくことが急務です。

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