新聞記事から

【報道】 新聞記事より

■障害者と震災(4) 若い世代に引き継ぐ朝日新聞デジタル 2017年1月19日17時39分

http://www.asahi.com/articles/ASK1L6D22K1LUBQU006.html

 

神戸市長田区の障害者が働くパン屋「くららべーかりー」。早朝から、糖尿病で義足を使っている柴田浩明さん(44)が、デニッシュパンの表面にチョコペンで波線を描いていた。

「最後はシュッと持ち上げるようにするとキレイに描けるで」。

1月から正職員になったばかりの岡田崇史さん(27)が傍らで実演してみせる。少し線がよれた。「ま、俺もまだまだ修業中やけどな」と頭をかいた。

岡田さんは、「くららべーかりー」を営む石倉泰三さん(64)の次女(35)と昨年、結婚。障害者介護の仕事から転職してきた。

「くらら」は開所9カ月で阪神・淡路大震災に遭い、半壊した。石倉さん夫婦は脳に障害がある長女(40)の子育てを通して、障害者が働く場の必要性を痛感していた。「ここでやめるわけにはいかない」。焼け野原となった市場周辺で、炊き出しから再起をはかった。

ほどなくして市場が復興都市計画に伴う区画整理事業の対象と知った。移転を考え、近くに土地を見つけた。だが、建物の着工直前に、近隣住民から「障害者の作業所ができると、地価が下がる」と市役所に抗議があり、断念した。

「震災後、知らない人でも声をかけ、助け合ってきたのに……」。石倉さんはくやしかった。再度、土地を探し、1998年にいまの場所に落ち着いた。その後、偏見をなくそうと、近隣の小学校に見学に来てくれるよう交渉した。そうして店を訪れた児童の1人が、岡田さんだった。(以下略)

★全5回連載、2回目には西宮の「すばる福祉会」の取り組みが、5回目には「障害者総合相談支援センターにしのみや」センター長の玉木幸則さんがご自身の被災体験と相模原事件とを重ね合わせて話されています。

 

 

■障害者との意思疎通円滑に 明石市が推進策議論

神戸新聞NEXT 2017/1/19 22:10

https://www.kobe-np.co.jp/news/akashi/201701/0009844241.shtml

 

障害者とのコミュニケーションについて議論した会合=市民会館

手話や点字、要約筆記などが必要な障害者との円滑な意思疎通を目指し、具体策を考える「明石市手話言語等コミュニケーション施策推進協議会」が19日、市立市民会館(兵庫県明石市中崎1)で開かれた。

同市は2015年、「手話言語・障害者コミュニケーション条例」を制定。当事者の声を反映した施策推進を図るため、同年に協議会を立ち上げた。さらに昨年は障害者配慮条例を制定し、障害の有無にかかわらず、誰もが住みやすいまちづくりを目指している。

3回目となる会合には、関係団体の代表者や学識経験者ら約20人が参加した。市の担当者が、配慮条例に基づく点字メニュー作成や筆談ボード購入への助成、手話体験教室の実施状況などを説明。その後、知的、発達障害者とのコミュニケーションの難しさを課題に挙げたり、描かれた絵を指さして意思疎通を図るボードが紹介されたりした。

出席者からは、聴覚障害者避難訓練で情報伝達が不十分だったことへの改善要望や、視覚障害者への支援に対する質問などがあった。(藤井伸哉)

 

 

■障害者対応要領 策定は43% 市区町村の理解進まず

東京新聞 2017年1月29日 朝刊

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012902000121.html

 

全国の市区町村のうち、昨年四月に施行された障害者差別解消法で策定が義務づけられた対応要領を実際に作ったのは、施行半年後の昨年十月一日時点で43%にとどまることが分かった。対応要領は障害者が暮らしやすい街づくりを進めるため、職員がどう対応するかまとめた文書。相模原殺傷事件で共生社会のあり方が問われる中、障害者施策を進める市区町村の理解が進んでいない。 (城島建治)(以下略)

 

 

■視覚障害者、転落ホームを視察「声かけを」 対策道半ば

朝日新聞デジタル 2017年1月18日23時38分

http://www.asahi.com/articles/ASK1L5Q3SK1LUTIL03M.html

 

目の不自由な男性(63)がホームから転落し、列車にはねられて亡くなったJR蕨(わらび)駅(埼玉県蕨市)で18日、日本盲人会連合の会員が事故現場を視察し、「周囲の声かけが必要」と訴えた。悲劇は昨年も相次ぎ、国や鉄道会社も視覚障害者への「声かけ」の強化を始めているが、駅員には困惑もあり、安全対策の実現は道半ばだ。(以下略)

 

 

■障害見舞金、支給されず 脳性まひ少年、給食中窒息し寝たきりに 「元々最重度」理由に 「差別だ」母提訴

毎日新聞2017年1月27日 西部朝刊

http://mainichi.jp/articles/20170127/ddp/041/040/021000c

 

福岡県久留米市立久留米特別支援学校で2012年、給食中に窒息し、重い脳障害などを負った生まれつき脳性まひの少年(18)が、事故前からの障害を理由に災害共済給付の障害見舞金が支給されなかったのは「障害者差別に当たる」として、母親が独立行政法人日本スポーツ振興センターに支給を求めた訴訟が福岡地裁久留米支部で争われている。元々最重度の障害がある場合、更なる障害には支給しないとする制度の不備が露呈した。(以下略)

 

 

■くらしナビ・ライフスタイル 障害者、戦力として雇用

毎日新聞2017年1月12日 東京朝刊

http://mainichi.jp/articles/20170112/ddm/013/100/002000c

 

障害者を雇う企業がなかなか増えない。改正障害者雇用促進法が昨春に施行されたが、障害者の法定雇用率(2%)を守る企業は、半分以下の48・8%しかない。多くの障害者を正社員として雇う企業を訪ね、就労がうまくいく背景を探った。(以下略)

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