【書籍紹介】
書籍紹介① 『現代思想』2016年10月号緊急特集=相模原障害者殺傷事件
さまざまな書き手が名を連ねています。社会学者の上野千鶴子さん、立岩真也さん、大澤真幸さん、市野川容孝さん、「青い芝」研究の荒井裕樹さん、廣野俊輔さん、当事者研究の熊谷晋一郎さん、全国「精神病」者集団の一員で研究者の桐原尚之さん、京都で介護をされている渡邉琢さんなど、多様な方々がこの事件を分析しています。そんな中、神戸の「リングリング」の中尾悦子さん、船橋裕晶さんもお書きになっています。ぜひお手に取られてみてください。
書籍紹介② 『合理的配慮――対話を開く、対話が拓く』(川島聡ほか著、有斐閣、2016年7月)
表紙下には「思いやりの社会を超えて」とあります。合理的配慮という概念は、「障害分野を超えて「共生の技法」となる可能性を秘めている。その意義と課題を、法学・社会学・ジェンダー研究の視点で追究する」とあります(出版社ホームページより)。さまざまな切り口で合理的配慮に関して考察されており、とても勉強になります。合理的配慮という概念が開きうる「合理性」というものが、いったい何のためのものであり、誰のためのものであるのかというようなことを考えながら読めば、さらに理解が深まるのではないかと思います。
10月 8, 2016