事務局より

巻頭:憲法違反の「安全保障法案」が強行採決された事に抗議します

「私たちは、戦争、貧困、そして人間性を奪ういっさいの抑圧が障害者を排除し、抹殺の道へと追い立てることを身をもって知っている。私たちは、これらを維持し推進するいかなる勢力とも闘い、反戦、平和、反抑圧、反差別の立場を強く訴える」

以上は、1981年障問連結成集会アピールの一文です。9月16日安倍政権は、多くの反対の声を無視し、憲法違反の疑いが極めて強い「安全保障法案」を強行採決しました。今回の「安全保障法案」は「積極的平和主義」の名の下、極めて曖昧な定義をもった「存立危機事態」に対して、「自国防衛」を目的としつつ、自衛隊が海外に赴き「後方」であれ、どこであれ他国との戦争を可能とするものです。障害者も含む他国民を殺戮、傷つける事を、私たちは決して看過することはできません。近年のイラク戦争、中東紛争における戦火の下で、女性、子ども、そして障害のある人たちが亡くなり傷ついている現実を、私たちは想像力を働かせ、戦争とは何かを改めて知らねばならないと思います。次々と福祉団体、障害者団体からも反対声明が上げられています。また、現代書館発行『福祉労働』最新号では、「戦争できる国つくりへの国民再統合」の特集が組まれ、教育における道徳の教科化、マイナンバー制度、司法制度、精神障害者の立場から等、「安全保障法案」とも関連しながら現政権が推進する様々な施策について批判されています。障問連の正式な声明は後日ホームページ等で公表しますが、取り急ぎ、障問連として、ここに反対の意思を表明するものです。

秋を迎えました。11月からオールラウンド交渉、年度総会、人権シンポジウムと取り組みが盛り沢山続きます。引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いします。

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