新聞記事から

【報道】 新聞記事より

■障害者差別:解消法、条例で充実へ 宝塚市、配慮の具体例募る/兵庫

毎日新聞 2015年08月14日 地方版 阪神版

http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20150814ddlk28010315000c.html

 

来年4月に障害者への不当な差別を禁じる障害者差別解消法が施行されるのを受けて、宝塚市は、法律を充実させるための条例をつくる方針を示した。2017年1月の施行を目指す。

制定に向け、障害を持つ市民らを加えた「考える会」を作り、有識者による審議会でも意見を聞くことにしている。制定に生かすため「合理的配慮」の具体例などを今月31日締め切りで意見募集している。所定の応募用紙は市役所で配布しているほか、市ホームページからダウンロードできる。問い合わせは市障害福祉課(0797・77・2077)へ。

障害者差別解消法は、行政機関や民間事業者に対して、障害を理由にした差別を禁じている。大きな負担にならない範囲で施設のバリアフリー化を進めるなど、障害のある人への合理的配慮の実行も、行政機関に対して義務づけ、民間事業者に努力義務を課している。条例には、こうした内容の周知を図る啓発や、合理的配慮に取り組まない場合の勧告などを盛り込むことを検討する。

 

 

■歩行訓練士を常勤専任に 視覚障害者の外出支援 神戸市

神戸新聞NEXT 2015/8/12 07:33

http://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/201508/0008296370.shtml

 

視覚障害者の外出や通勤・通学を支援しようと、兵庫県内で初となる常勤で専任の歩行訓練士が神戸市で誕生した。視覚障害者支援団体「神戸アイライト協会」(同市中央区、森一成理事長)が長年要望し、市が同協会に事業委託した。自宅や職場、屋外などを訪問し、白杖(はくじょう)歩行に加え、介助者との歩行法や交通機関の利用法などを指導する。「命懸け」ともいわれる視覚障害者の移動の安全を守ろうと、関係者は意気込んでいる。(金井恒幸)

歩行訓練士は国家資格ではないが、厚生労働省の委託を受けた社会福祉法人日本ライトハウス(大阪市)などの養成課程を受講する必要がある。白杖を使って段差の有無を確認する歩行法に加え、自宅や通勤・通学路での安全な移動、ごみ捨てや買い物など日常生活の外出などについて指導・助言する。

同協会によると、県内では伊丹、たつのなど一部の市や町で歩行訓練士による訪問指導があるが、訓練費用や回数にはばらつきがある。神戸市では昨年度までは、同協会が他の業務の合間にボランティア的に指導してきたという。

 

 

■精神科病棟のグループホーム化 自治体の4割が特例見送り

福祉新聞 2015年08月24日

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10326

 

精神科病棟をグループホームに転換することを特例で認め「地域移行支援型ホーム」とする厚生労働省の省令改正に関連し、特例を条例に位置づけることを見送った地方自治体が4割に上ることが11日、障害者団体の調査で分かった。2015年度中に同ホームの設置計画があるとした自治体はゼロだった。病院内で患者を囲い込むのは人権侵害だとする反発が広がった結果と言えそうだ。

調査は病棟転換型居住系施設について考える会(連絡先=長谷川利夫・杏林大教授)、全国精神障害者地域生活支援協議会「あみ」(伊澤雄一代表理事)が今年6月、都道府県、政令市、中核市計112自治体に実施。8割に当たる92自治体から回答があった。

それによると、条例に位置づけることを見送ったのは回答した自治体の4割に当たる37。残り6割は条例で容認する自治体だ。

見送った理由は「今後の実績を踏まえ判断が必要と考えられるため」(自治体数20)、「障害者関係団体から強い反対意見があるため」(同9)が多く、「検討中」(同8)、「必要・要望がない」(同6)が続いた。

特例に反対してきた長谷川教授は「この特例はまずいという共感が広がったことの表れだ。地方自治体が自ら考えて4割も見送りを決めた点は異例であり、良い前例ができたとも言える」としている。

調査結果は自治体ごとの回答も含めて「あみ」のホームページなどで公開される予定。

厚労省は2013年7月から長期入院精神障害者の地域移行策を検討。精神病床を削減し、不要になった病棟を居住の場として活用する案を含む報告書を14年7月にまとめた。特例による「地域移行支援型ホーム」はこれを踏まえたものだ。

厚労省は、「あくまでも選択肢の一つ。プライバシー確保など厳しい条件付きだ」と説明するが、障害者団体は「人権侵害だ」などとして14年6月、都内で大規模な反対集会を開催。厚労省の検討会も議論が紛糾した。

 

 

■時給200円も…障害者に「経済的虐待」

読売新聞 2015年8月28日

http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=123137

 

厚生労働省は27日、昨年度1年間に職場で虐待を受けた障害者が501件483人だったと発表した。

低い賃金で働かせるなどの「経済的虐待」が約8割の419件と最多だった。

調査は障害者虐待防止法に基づき毎年実施。2014年度、家族や自治体から通報されたのは、985事業所で前年度と比べ27・1%増えた。これまで808事業所に関する調査を終えたが、各地の労働局が虐待と認定したのは299事業所の501件で、国が定めた最低賃金を下回る給与しか支払わないなどの経済的虐待が最も多く、約8割が知的障害者だった。時給わずか約200円で働かされていた人もいるという。

このほか、差別的言動などの心理的虐待が39件、暴行や身体拘束を含む身体的虐待は23件だった。

 

 

■迫る再稼働:川内原発 「障害者は見捨てられる」 市民から抗議相次ぐ

毎日新聞 2015/08/07

http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20150808ddlk46040370000c.html

 

「原発事故が起きれば障害者は見捨てられる」などとして、2障害者団体と市民団体「かごしまの未来を語る会」はそれぞれ、伊藤祐一郎知事宛てで再稼働同意撤回を求める要望書を県に提出した。要望書は、要援護者の避難計画の不備を指摘し「住民の命を守る自治体の責務を放棄したというほかない」などと非難している。

県庁での記者会見で「障害者の生活と権利を守るかごしまの会」会長で筋ジストロフィーを患う所崎治代さん(64)は「原発事故でヘルパーが来てくれなければ生活すること自体困難になる」と指摘。「県障害者の地域生活を守る会」代表で脊椎性筋萎縮症を患う川崎良太さん(27)は「日常の介助が受けられなくなるなど、住み慣れた場所を離れると命に関わる。人為的に避難させられる状況が作り出されるのはおかしい」と憤った。

 

 

■厚労省、終末期医療を全国で支援 来年度から、患者の意思尊重

京都新聞 2015年08月23日 18時25分

http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20150823000072

 

厚生労働省は23日、治療によって回復の見込みがなく死期が迫った場合に、患者・家族の不安や悩みを聞き、みとりを含む終末期医療の選択肢など必要な情報を提供する相談支援チームの整備事業を、来年度から全都道府県で実施する方針を固めた。

高齢化率25%、平均寿命が80歳を超えた日本は、年間死者数が120万人に上る。厚労省は事業を通じ、「多死社会」を見据えた終末期医療の在り方を検討、将来の医療・介護提供体制見直しにもつなげる考えだ。(共同通信)

 

 

■特別支援学級 8年で生徒倍増、20万人に

不登校新聞 2015年08月11日 12:53

http://futoko.publishers.fm/article/9045/

 

文部科学省の「学校基本調査」の速報によると特別支援学級(旧・特殊学級)に在籍する児童生徒数が前年より1万4387人増加し、20万1488人となった。特別支援学級在籍者は、これで19年間、連続の増加。8年間で在籍者数は倍増し、初めて20万人台に乗った。

「特別支援学級」とは、発達障害などに対応するため、これまでの「特殊学級」を2007年4月から名称を改めた学級。在籍する児童生徒数の推移を見ると89年~97年の9年間に渡って7万7000人から6万7000人へと減少傾向にあったが、95年から増加傾向に転じている。

背景には「きめ細やかな対応へのニーズが広まっているため」だと文科省は分析。通常学級では担任教員1人が見る子どもの人数は48人以内だが、「特別支援学級」だと6人以内となる。

 

 

■知的障害者の年金、制度知らずに申請もれ

沖縄タイムス 2015年8月7日 13:39

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=127588

 

厚生労働省は6日、全国の知的障害者のうち、障害年金を受け取っていない人の18・9%が制度のことをよく知らないために申請していないとのサンプル調査結果をまとめた。

全員が受給できる条件を満たしているとは限らないが、厚労省は自治体の障害福祉の窓口などで周知を徹底させる方針。

調査では、知的障害者向けの「療育手帳」の所持者ら2182人を抽出。20歳以上65歳未満で障害年金を受け取っていない人が223人いた。

これらの人に今年3~6月に調査票を送ったところ、回答者のうち「障害年金の制度を知らなかった」(16・1%)「手続き方法が分からなかった」(2・8%)という人が計18・9%いた。

申請していない理由として「もらえないと思って」「手続きが難しいため」と答えた人も加えると53・9%に上り、申請漏れの人はもっと多い可能性もある。(共同通信)

« »