市・町の制度

【報告】 神戸市計画策定に向けて~第2回神戸市障害者施策推進協議会 報告~

【報告】 神戸市計画策定に向けて~第2回神戸市障害者施策推進協議会 報告~

障問連事務局

来年度からの神戸市障害福祉計画策定に向けた検討は、この間の各障害関係団体からのヒアリングを踏まえ、また今回は自立支援協議会からの報告を中心にヒアリングを受けた団体から補足説明され、また最後に、神戸市独自の差別解消に係る条例制定に向けて検討が行われている第二次制度分科会からの報告も簡単に行われた。今後、2回協議会は開催され計画が策定される。

 

■自立支援協議会からの意見

○移動支援を通所、通学に活用して欲しい

○短期入所が北区西区に偏在し利用しにくい。空き情報のネット活用等の情報提供

○地域移行/地域定着・・・住居確保の際の身元人保障/公営住宅では免除できないか。

○居宅介護/重度訪問・・医療的ケアが提供できない。男性職員が退職して確保が困難

○単独の相談支援では運営できない

○グループホームはほぼ満床。公営住宅、空き家活用、運営の緩和措置。精神が少ない。報酬が少ない。

○生活介護・・・機能訓練/入浴/送迎できる事業者が少ない。介護保険は充実、利用できないか。

○児童発達支援・・・専門的施設の拡充

○介護保険になっても変わらないように支給決定量の維持、費用負担の課題。

○退所可能な人でも受け皿がない。

 

■協議会報告/各種団体からの主な意見

この間、障問連として取り組んできた「神戸市の地域間格差」「介護保障」とほぼ同様な意見が各種団体からも切実な問題として次々に上げられた。

訪問系サービスでは、「居宅介護/移動支援の支給時間数が少ない」「院内での通院介助が認められない」「介護保険による支給時間の減」「通所、通学に利用可能にして欲しい」。

入所施設では日中の生活介護も担っているが遠距離、車両の確保等、送迎等の困難さ。知的障害者の高齢化問題、入院時のコミュニケーション支援の柔軟運用。地域移行、就労に関して今回は取り上げられなかった。また放課後デイサービスが量的には拡大しているが質が問われること、学校の校門に車両により迎えに来ているが疑問、児童は下校中に様々な経験があり重要。また地域の学校に通学する児童にとっては集団登校から疎外される事はインクルーシブな点から問題と指摘。

計画相談については神戸市内に障害福祉サービス利用者は約1万人、相談支援員は約40人。とても足りない。中味を検証せずに、「とにかく計画作成すればいい」は問題。また神戸市当局としては「セルフプラン」については認めるが、好ましくないとの見解を示していた。

進行役の協議会会長からは出された要望の優先順位、実効性の確保等に関して促されたが、要望が総花的に述べられており困難な状況。協議会の在り方としても障害当事者としての発言も障問連からの石橋委員のみという状況であり、理念に基づいた発言も空転している印象が強い。神戸市という政令都市であり広域という側面に基づき、行政から理念を持った主体性が求められているのではないでしょうか。

 

 

 

 

■第二次制度分科会~神戸市条例制定向けて

 

「平成25年6月に「障害者差別解消法」が制定されたが、地方公共団体が地域の実情に即して、差別禁止条例を制定することは可能であることから、第1 次制度分科会のまとめにおける「地方からの発信、人権保障に向けたきっかけづくりや、差別禁止法にはない神戸市の独自性(震災、外国籍、観光など)」につ いて、神戸の実情に即した、独自性や実効性のある条例となるよう必要な内容について検討を進めていく。

また、市民フォーラムやヒアリング、ホームページを活用してなどさまざまな方法を使って障害者の生きづらさや差別事例、合理的配慮の不提供などの事例を収集し類型化していく。」

 

上記は神戸市当局による取りまとめ。次回は10月3日に開催の予定。平成22年に条例制定のための分科会が設立され既に4年が経過している。次回の分科会は10月3日に予定され当事者からのヒアリングが実施される予定。

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