資料集

2011年度活動報告

一年間 を振り返っての取り組み

(1)兵庫県との行政交渉

【2011年度オールラウンド交渉】

11/25、中央労働センターにてオールラウンド交渉にて開催した。今年度より精神障害の課題を取りまとめた要望書を作成し、精神障害当事者が参加しやすく、課題を明確にするよう取り組んだ。

国の制度改革を、兵庫県がどう今後の施策に反映させるのか、総論、各課題においてもその認識を問う内容の交渉となった。

●障害者計画

国の基本法が根本的に転換した以上、兵庫県障害者計画の早期の見直しを求めたが、県障害福祉課は、「障害者計画(いきいき兵庫障害者プラン)の変更の必要はない、改正された基本法の理念や内容は既に盛り込まれているから」と答弁した。しかし交渉の中では、教育・就労・介護保障・地域移行、どれをとっても基本法の理念と大きく乖離した実態が明らかとなっているにも関らず、「変更の必要なし」との姿勢を崩さなかった。また計画策定に関わる「障害者福祉対策審議会」のあり方として、国の推進会議と同様に障害当事者が過半数を占めるべきであり、障問連が推薦する委員の参加を求めたが、これもゼロ回答。基本法が示す「共に生きる教育」「地域生活が権利である」等、そんな理念を大事にし施策を進めるためには、現行の審議会のあり方では全く不十分である。今後、審議会で各種団体のヒアリング開催や障問連からの意見表明の場等を求めて行かなければ、いくら国制度が改善されようと、兵庫県では何も変わらない状況になってしまいます。

●各課題

交通バリアフリー・・・国交省からの3000人以上規模の駅舎でのバリアフリー化は兵庫県においては一定進められている。しかし、明石海峡大橋を渡る路線バスに車椅子のまま乗車できない課題について、6月障問連提出の要望書を紛失するという失態も判明し、今後淡路地域での取り組みと連動して行きたい。

・就労・・・支援課自ら知的障害者の一般就労が困難であると回答、しかし従来施策の充実との回答に終始した。また県職員採用での重度障害者を排除する「自力勤務」条件については今年度も平行線。

・地域移行・・・「本人が望まない入所はないと思われる」と信じられない回答。認識自体の問題。しかし、昨年度県が各市町に施設入所者の移動支援利用は可能との通知を出し、現在7市町で移動支援を実施している事が判明。この間の要望の成果である。(資料参照)

・介護保障・・・各市町のガイドラインを資料請求し、事務局として一覧表にまとめ交渉の場で提示した。地域格差の実態をつきつけ認識を問うて行った。(資料参照)

・作業所・・・行革プランによる県補助の減額など今後の見通しを問う。平成25年以降も「廃止」とは明言しなかった。

・グループホーム・・・加盟団体からの訴えで、別途要望。指定申請基準がクリアーしても建築物確認で当該市町の判断により認可されない事態が続いており、市町の実態も含め早急に調査報告するよう申し入れた。

【その他の兵庫県行政との交渉】

◎交通・・・6/6障害福祉部局を通じ、淡路バス問題について要望書を提出した。(資料参照)

◎教育・・・(※教育の項参照)

(2)神戸市との行政交渉

※オールラウンド交渉は、12/16開催のため報告はできません。要望書は資料参照

●介護保障

①ガイドライン問題

昨年度オールラウンド交渉での垂水区のIさんの事例。本人の意向を無視した対応の根本にはガイドラインの問題があり、3/10要望書を提出し3/23交渉を行った。しかし、「ガイドラインは目安」「実際の支給に当たっては、個別の事情をよく聞き判断する」とし、ガイドライン見直しの必要はないと回答し、平行線に終始した。また深夜時間帯の「見守り」については、「命に危険」が基準だとの回答に対し強く抗議した。市内の各区による対応の違いがあり、ガイドラインは強く影響を与えている。神戸市北区・西区・須磨区等に重点をあて実態を調査し、取り組みを行いたい。

②   入院時コミュニケーション支援

○/○、事務局レベルで折衝を行った。他市での制度内容も提示して説明した。当初予算が使われていない事が判明。利用しにくい制度なら、要綱の変更が困難でも運用面での改善を要望した。今後継続。また個別課題も継続し家族介護の判断も柔軟対応する事が実現し一定の成果があった。

③ 介護保険適用

65歳になったSさんの個別課題。本人の「介護保険を使わない」との意思に基づき折衝を継続。

 

(3)障害者春闘

3月26日(土)、第  回障害者春闘が神戸市勤労会館にて開催されました。開催に当たり、2週間前に起きた東日本大震災により被災され亡くなった方々に1分間黙とう。河野秀忠氏(リボン社代表・「ゆめ風基金」副代表)の講演が行われた。講演テーマは、「障害者の就労、地域生活~ 箕面市の取り組みに学ぶ~」で、箕面市での障害者運動の歴史や先進的な社会的就労の取り組みについて講演いただきました。集会後には三宮の街中をデモ行進しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4) 教育の取り組み

教育問題については、阪神間の定時制高校統廃合が残念ながら来春にも強行され、同時に全日制高校も学校間の競争を煽り遠距離通学も余儀なくされる「通学区域拡大」についての検討委員会素案が12月にもまとめられ、高校教育全体が大きく再編されていく。そして県下では、とりわけ知的障害児生徒の増加に対応し、特別支援学校が年々増設され、また神戸市での特別支援学校自体が複数障害への対応を名目に再編・合理化されていく状況にあり、私たちが求める、障害児をはじめとした全ての生徒のインクルーシブ教育とは逆行した状況にある。しかし、一方、改正・障害者基本法には、不十分ながらも「共に生きる教育」が明記され、それをテコに県教委に改めて「共に生きる教育」の実現に向け要望書を提出し県教委交渉を行い、制度改革と連動して国二度の教育集会の開催、個別課題の取り組みなど、精力的に取り組んだ。

●定時制高校統廃合反対の取り組み

この数年間、宝塚から始まった阪神間3校の定時制高校(川西高校・宝塚良元校・市立伊丹高校)の統廃合反対の取り組みを署名、集会、県教委交渉と障問連としても全力で取り組んできましたが、県教委は約10万人にも及ぶ県民の声を無視し来春にも県教委は3校の募集停止を強行します。市立伊丹高校では来春から在校生も新設される多部制単位制高校に一挙に移転させられる事に在校生・保護者が今なお反対しており、また川西高校・宝塚良元校では現在地に多部制高校の分教室が設けられるが3年の期限が設けられており

●県教委交渉

全国的にも同じ傾向があるが、兵庫県においても特別支援学校が増加している。中でも、定時制高校統廃合とセットで新設される多部制単位制高校(仮称:阪神昆陽高校)と同じ敷地内に設置される、特別支援学校高等部(仮称:阪神昆陽特別支援学校)については、「同じ敷地内」「共同学習」を持って、県教委は「ノーマライゼーションの礎」と位置付けている事に対し抗議し8/8県教委に要望書を提出し、9/15県教委との交渉を県民会館にて行った。現行の特別支援教育推進計画が平成23年度で終了するため、ヒアリングや当事者も参画した計画策定委員会の開催、基本法改正に基づく「共に生きる教育指針」の策定など、専門家主導でなく当事者も参画した検討の場を設けるように申し入れた。しかし県教委は来春までに示される文科省、特特委の方針待ちと繰り返すばかりであった。県教委が欺瞞的に言う「ノーマライゼーション」の虚を今後とも追求していきたい。

●個別課題、他団体との連携

淡路特別支援学校の小学部3年生の医療的ケアが必要なD君が、スクールバス乗車を拒否される問題について、加盟団体の「ぶったぁ福祉会」から連絡かあり、障問連として8/8県教委特別支援教育課に要望書を提出し話し合った。淡路島内での特別支援学校の統合により遠距離通学を強いられ、身体障害児童への教育条件が整備されず、保護者に負担を強いてきた。要望の成果として、2学期末になってようやく乗車できるようになったが、県教委は普通学校の就学保障に消極的であるばかりか、特別支援学校の再編に伴い、とりわけ重度障害児生徒への教育保障すら十分に行っていない事が改めて浮き彫りになった。

また、2004年「障害児を普通学校へ・全国集会」が神戸で開催された後、毎月一回開催

されている「親のネットワーク」にもできるだけ参加し、個別課題について支援・協力を行

った。神戸市北区の知的障害生徒が中学校でいくら希望しても普通学級との交流が全く実施さ

れず、保護者と共に学校長に申し入れ、2学期から全面交流が実現した。また、神戸市立楠高

校に通学する知的障害生徒の進級問題について学校と保護者との橋渡しを行う等取り組んだ。

(5) みんなでハッピーキャンプ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(6) 兵庫県での差別禁止条例制定に向けた取り組み

全国各地で制定される差別禁止条例を兵庫県でも制定するため、先行して精力的に取り組んでいるHIL(兵庫県自立生活センター協議会)と連携し共に下記のように取り組みました。また障害者団体が一同の連帯する「兵庫障害フォーラム」を設立し、フォーラム開催に向け水面下で団体間の折衝が行われました。

 

●《HIL&障問連 条例づくり活動報告》

[フォーラム・講演会]

☆「障害者制度改革推進会議地域フォーラムin兵庫」

日時:1月22日(土)         於:六甲アイランド・ファッションマート)

講演:東 俊裕氏、藤井 克徳氏

☆「大久保 常明氏講演会」

日時:4月24日(日)         於:新長田勤労会館

 

[定例会&会議]

☆1月29日(土)  (於:新長田勤労会館)

☆3月6日(土) (於:メインストリーム協会)

障碍者基本法改正案の学習会

☆6月4日(土) (於:東部在宅福祉センター)

さいたま市条例の話を、伝田さん(さいたま市議議員)を招いて聞く

☆7月30日(土) 於:宝塚市西公民館

☆9月25日(土) 於:神戸市勤労会館

☆11月19日(土) 於:メインストリーム協会

総合福祉法骨格提言学習会 講師:藤原 勝也、吉田 みち

[ワークショップ]

7月3日(日) (於:尼崎労働福祉会館)

11月3日(木・祝) 伊丹市スワンホール

 

●「障害者制度改革推進会議地域フォーラムin兵庫」の実行委員会

「共作連」(きょうされん)が中心となって各団体に開催をよびかけている「障害者制度改革推進会議地域フォーラムin兵庫」の実行委員会に、HIL&障問連加盟の団体も加入し、石橋事務局長が副委員長としてフォーラム開催に積極的に取り組んだ。

今年度はこのフォーラム開催に始まり、開催後も実行委員会を次の活動につなげていきたいという各団体の要望もあって解散せずに会議を続けてきたが、HIL&障問連としては、知的、視覚、聴覚などの全国団体がまだ加盟していない状況から、いったん解散して白紙に戻し、再度条例づくりのための団体を新たにつくる方向で進めることとなった。

[1・22地域フォーラム実行委員会]

1月15日(土) フォーラム・最終打ち合わせ

3月19日(土) 東部在宅支援センター

・基本法改正案への緊急要望書

・東日本大震災の支援について

5月28日(土) 総合福祉センター

(7) 広報活動 機関誌の発行

2011年度も毎月一度、機関誌『障問連ニュース』を発行しました。県下全域の状況や様々な課題や取り組みが網羅できるように、今後は各地域の加盟団体との連絡を密にして、購読者を拡大していきたいと思います。

 

(8) 県下、各地域での取り組み

●淡路

1、   職員交流会

淡路島内の作業所時代の職員を中心に、事業所職員が集まりました。

1月21日(金)に新年会を行い、以後奇数月の第2金曜に集まりました。

2、   震災復興支援バザー

4月21日・22日に東北関東大震災バザーを行い、ゆめ風基金へ送金。

3、   ピープルファースト(ぶったぁで交流バーベキュー)

7月10日(日)に兵庫ピープルファーストがぶったぁの養鶏所で交流。50名近くが参加。

4、   スクールバス乗車問題

8月8日(月)に県教委と話し合い。バス乗車ができるようになるまでもう少しです。

5、   バス等交通問題

6月10日(金)に障問連が県に要望書を提出すると同時に淡路市に要望書提出。

市長と対面、7月19日には回答を得たものの、具体の課題は今後の積み残し。

6、   共に生きる集い

30年来の兵教組津名支部を中心とした取り組み。

今年は県の教育研究集会と一緒に行い、島内事業所のバザー・PR活動などを行った。

7、   教育研究集会(兵教組)

11月12日・13日、淡路市で開催。障害児教育分科会で指定発言。

宝塚

・加盟団体である「虹の会」としてグループホーム設立の準備、市長に対しても市営住宅の活用を要望している。

・小規模作業所問題・・・宝作連会議も行われ、作業所での仕事保障等要望した。また、「月平均5日以上または年間60日以上」(県補助金要綱)を宝塚市としても導入するが、激変緩和及び適切な支援のため市独自の運用をする → 中味・・月5日以下の場合でも、通所以外の支援(家庭訪問・通院同行・主治医訪問・電話相談・家族との相談支援・本人に関するサービス調整会議・ハローワーク等同行)も利用日数とみなす。→ という内容。特に精神障害者の方が症状により通所できない場合でも、上記のような支援を行えば通所日と算定するという宝塚市独自に配慮したもの。

・「スカイ宝塚」(精神障害当事者グループ)の定例会が開催された。

西宮

西宮市自立支援協議会が当事者・市内民間団体を中心として精力的に各部会ごとに取り組まれ、就労においては行政も関与して「NPO法人ジョブステーション西宮」が開設し福祉的就労の販路開拓など、取り組まれている。また地域移行においては部会として協議し、試行的ではあるが施設入所者の移動支援制度もスタートし、コーディネーターも配置し、より積極的に地域移行を実体化する取り組みも行われている。 また、加盟団体である「阪神障害者解放センター」(NPO法人障害者生活支援センター遊び雲)と「いこいの場ひょうご」との共催により、10/31映画「精神」の上映会が行われた。また、加盟団体として福島原発放射能漏れ被曝から避難する障害者を受け入れる支援活動も行われた。

尼崎

(※担当者が病欠で会議に出席できず未報告。)

地域生活支援事業の削減のため、小規模作業所補助金の減額を各作業所に行政が打診したり、また移動支援事業、知的障害者の移動支援について、「身体介護あり」を見直す通知が各事業者に12月に入り届けられている。

●伊丹

阪神間で介護支給時間も低く、行政主導の強い伊丹市での取り組みが求められていたが、加盟団体である「作業所じゃがいも」(NPO法人阪神・障害者人権ネットワーク)の主催、市内事業者(有限会社・しぇあーど)等の共催、伊丹市の後援を受け、9/11伊丹スワンホールにて、フォーラムを開催した。総合福祉部会員である清水明彦氏(西宮市社協)からの国の制度改革の報告、伊丹市障害福祉課長も発言され、約90人が参加して行われた。今後、伊丹市第三期障害福祉計画の策定、伊丹市ガイドラインの改定も視野に入れ、市内団体・当事者とのつながりを深めつつ、地域での取り組みを行っていきたい。

●はりま福祉ネットワーク

・3月27日  「すべての人に優しい地域とは」 主催:はりま福祉ネットワーク

(講師:河原正明・・・姫路市地域自立支援協議会 会長)

・加盟団体の「ひびき福祉会」の設立25周年記念イベントが、播磨地区みんなでハッピーキャンプと合わせて10/30開催された。

●加古川

加盟団体である「NPO法人らいふすけっと」理事長の高田耕志さんが、長年にわたり介護保障を巡り加古川市に要望してきたが、加古川市は「重度訪問介護320時間 移動支援30時間」以上の支給は認めず、またご自身の二次障害による重度化により危機的な状況もあり、昨年兵庫県に対して審査請求を行い、今年8月、県は、加古川市が利用者の意向や実情を十分調査していないとして、「加古川市の処分を取り消す」との裁定を下した。それを受け、再度加古川市と協議し、「重度訪問介護370時間 移動支援30時間」と一歩前進した。

●神戸

神戸市では下記のように取り組みました。状況としては福祉施策においては下記の個別課題以外でも重要な課題として、神戸市東部の日中活動(とりわけ生活介護)の受け入れ先がゼロに近い状況にあり、特別支援学校の進路保障も厳しい状態にある。具体的な取り組みはできていないが、行政とも協議して解決策を検討していきたい。背景として、神戸市北区・西区等の入所施設に依存している神戸市の体質があり、「地域生活基盤の拡充」を行政に求めて行きたい。また、教育においても特別支援学校が大きく再編されます。友生養護学校が東灘区から兵庫区に移転、そして知的障害児の受け入れも始まり、また知的障害者特別支援学校でも肢体不自由生徒の受け入れが始まります。地域で共に学ぶ教育施策への要望も必要です。

◎移動支援について

平成23年10月より、「知的および精神障害者の支給量を身体障害者に合わせ、月30時間から32時間に引き上げる」こととなった。しかし、2004年事業所説明会では、身体障害者の「余暇活動32時間」と「必要不可欠な外出は上乗せ可能(制限なし)」との説明があったにも関らず、実質32時間が上限にされ固定化されている。

◎震災支援

東日本大震災の直後から、HILの呼びかけにより各地で街頭募金活動が行われ、神戸でも加盟団体であるNPO法人生活支援研究会、NPO法人自立生活センター「Beすけっと」も参加して元町駅前等で募金活動を行った。

◎垂水区での取り組み

昨年度オールラウンド交渉で本人も出席して訴えた垂水区のIさんの事例(重度訪問介護支給問題)について、引き続き事務局で神戸市・垂水区役所との折衝を行い、不十分ながら支給決定を勝ち取った。「ショートステイの強要」「家族介護が可能(お母さんの入院、退院後も療養が必要にもかかわらず)」、また当初支援センターもガイドラインの枠内での対応に終始し、神戸市本庁への要望と並行して、取り組んだ。

◎入院時の問題

昨年度のオールラウンド交渉で本人も出席して要望した課題(入院時制度、親が就労していないため利用不可、コミュニケーション可能)についても、引き続き折衝を重ね、体調悪化時にはコミュニケーションできない事、医師の診断書により親が就労していなくても制度利用が可能と、制度の柔軟対応を要望し、区役所、本庁との折衝により実現した。

◎グループホーム問題

加盟団体の「シティライト」がグループホーム設立のため指定申請し、それ自体何ら問題がないにも関らず、建物について建築指導課が「用途変更すべき」「寄宿舎扱い」等の指導があり、建築物として認められないという事態に直面し、解決に向けた支援依頼が事務局に寄せられた。地域移行においてもグループホームの拡充は国においても重点課題であり、当然神戸市としても積極的に施策を推進しなければいけない立場にも関らず、事業所指定する部局と障害福祉、建築物を取り扱う部局が縦割りで、たらい回しの状態になっており、神戸市としての見解と今後に向けて、12/16オールラウンド交渉を皮切りに取り組んでいきたい。

◎神戸市障害者施策推進協議会

「神戸市障害者施策推進協議会」には障問連を代表して石橋事務局長が委員として参加しています。中央での推進会議と同様、特に「入所施設問題」については親の会とは意見が対立する場面もあった。また新たに設けられた「差別禁止」分科会にも、石橋事務局長が当事者委員として選任されています。この差別禁止分科会の動向によれば、神戸市での条例作りにも大きな影響を与えます。

差別禁止部会は、平成22年8月に第一回分科会が開催され、他都市の条例を参考にした検討、続いて中央の障害者制度改革推進会議の佐藤氏や中央での差別禁止部会長の棟居氏を招いての学習会など行われている。方向性として、今年成立した障害者虐待防止法に対応したものにする事、そして障害者以外の市民を巻き込み理解を深めるために、各区でのフォーラム開催が提言として上げられている。

 

(9) 精神障害者権利実現への取り組み

3月31日 セルフヘルプグループへの補助に関し神戸市「心の健康センター」と話し合う。

7月10日 「精神障害者が思いを語る~何でも言いたい放題」(新長田勤労市民センター)

10月30日 映画「精神」上映会:西宮市総合福祉センター

11月3日 第21回ハートフェスタ:メリケンパーク

※「いこいの場ひょうご」定例会:毎月1回

「兵庫県精神医療人権センター」定例会:毎月1回

ハートフェスタの成功に向け、実行委員会に参加

9月末~10月初、高瀬が被災地の宮城県に訪問し支援活動を行った。

 

 

(10) 共闘の課題

主な共闘の課題の報告は下記の通り。その他、加盟団体のNPO法人拓人こうべが事務局を担う「ひょうご地域福祉政策研究会」が、11/26に新長田勤労市民センターにて、「震災と障害者」をテーマとしてシンポジウムが行われ、福永代表もパネラーとして発言した。

また、約20年間取り組まれている「障害年金の国籍条項を撤廃させる会」の取り組みにも、福永代表が県交渉に参加した。

①人権教育ひょうご

1.2011年のとりくみの経過

(1)「人権教育ひょうご」春季学習会

と き  2月26日(土)     ところ  ラッセホール      参加者  43人

内 容  講演「差別はある。でも諦める必要はない」

~子どもたちの苦しみ、悲しみに寄り添って~

講師 谷川 栄一 さん(NPO法人JUMP副理事長)

 

(2)「人権教育ひょうご」第14回総会

と き  7月9日(土)      ところ  神戸市教育会館     参加者  72名

内 容  記念講演「今後の人権教育の在り方を考える」

~青年アンケート調査から見えてきたもの~

講師:内田 龍史さん(尚絅学院大学)

 

(3)2011「人権教育ひょうご」スタディツアー in 長崎  ~NAGASAKI じんけん歴史散歩

と き  10月8日(土)~10日(月・休)   ところ  長崎県大村市・長崎市   参加者29名

内 容  ・1日目 大村コースのフィールドワーク

・2日目 長崎A・Bコースのフィールドワーク

 

2.今後の予定

(1)「人権教育ひょうご」春季学習会

と き  2012年 2月25日(土)     ところ  ラッセホール 5F会議室「サンフラワー」

内 容  講演会(テーマ等は未定)

 

部落解放・人権政策確立要求兵庫県実行委員

11月30日に第1次中央集会が東京で開催され、部落解放・人権政策確立要求兵庫県実行委員会は、組織内外を巻き込んで参加してきた。基調提案では、江田法務大臣が「法案として仕上げるには今年いっぱいかかる」として、来年の通常国会での提案を予定している事を明らかにした。しかし、「人権侵害救済法」制定には反対派の動きも強まっている事からも、早期制定に向けて強力な運動が必要であり、全力を上げて取り組んでいかなければならない。

差別の現状は深刻化し、インターネット上では部落地名の書き込み、障害者差別、在日差別など、あらゆる差別書き込みが氾濫しているが、人権政策の取り組みは厳しさを増している。差別の現実を世論に訴えながら、一日でも早く「人権侵害救済法」の制定を勝ち取っていこう。

 

③部落解放研究兵庫県集会実行委員会

今年は「創ろう人権社会・深めようきずなと支えあい-狭山事件の再審実現と東日本大震災への支援」をテーマに、県内から約400人が参加した。

記念講演では落語家の桂あやめさんを招いて「自分らしく輝く女と男、コミュニケーション」と題して講演がおこなわれ、女には落語が出来ないという固定観念の壁に風穴を開けるべく女性を主人公にしたネタを創作し、自分らしく輝くことの大切さを説いた。

分科会では、実行委員会加盟の団体からそれぞれが抱える課題や問題が提起され、活発な意見交換をおこない、2日目のシンポジウムでは東日本での大災害から、被災地支援に関わってきた報告をもとに、今何が求められているのか、出来る事は何かの課題提起がおこなわれた。

 

④兵庫県精神医療人権センター

・毎月定例会が行われた。

・神戸市北区で起きた未解決の殺人事件により、「光風病院は出ていけ」「通院患者は腕章を巻くように」等、地域住民から差別的な声が上がっている。

・はりま大塩病院・高岡病院に病院訪問を行った。

・県に対する情報公開を求めているが、県は対応してくれない。

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